【進撃の巨人】30巻の徹底考察・解説まとめ【ネタバレ】

こんにちは、タキ(@kaisetsuya)です。
今回は進撃の巨人122話について徹底考察していきます。

進撃の巨人30巻122話「二千年前の君から」【ネタバレ考察】

始祖ユミルの見た9枚の花弁とは?

今回、一番面白かったのが花の表現です。
進撃の巨人の世界では何度も花による表現が出ているのですが、今回は特にすごい。
始祖ユミルが巨人になる直前に見た花弁は8枚でした。

その後、槍に刺され死ぬ間際、再度同じ花が彼女の脳内に描かれます。
この時の花弁は9枚あるんですよね。
この1枚増えた花弁はなにか?

私は、ユミルの「自由を求める意思」の象徴だと考察しました。

この「自由を求める意思」が「進撃の巨人」という形に変化して、エレンを2000年かけて導いていたのだと。
この9枚の花弁と、巨人の能力の数が9つあることはかぶりますよね。

始祖ユミルの王への期待

では、なぜ、そう考えたか?
それは始祖ユミルの人生と王との関係を考えると、見えてきます。

始祖ユミルは初代フリッツ王の命令にずっと従ってきました。
彼の命令のまま、道を開き、荒れ地を耕し、峠に橋をかけました。
さらには彼の命ずるまま、王都の子どもを3人産み、さらにはマーレも滅ぼしました。

※ちなみに、後ほど語りますが、ユミルの両親は既にいないと推測できます。

そんなユミルは子どもも産み、王に情も湧いていたはず。
そしてユミルは、槍の犠牲になり、王の命を救います。
王の方をじっと見て、王の優しい言葉を待ちました。

始祖ユミルの唯一の反抗が進撃の巨人につながった

しかし初代フリッツ王は彼女に近寄ることもせず、玉座の上から
「何をしておる 起きよ」
と冷酷な言葉を浴びせます。

これには、ユミルも絶望。
心配する一言もなく、巨人の力を持つ道具としてしか見られていなかった事実を知ります。
そこでずっと王の命令を聞いていたユミルが、生涯で初めての反抗をします。

それが「起きないで、死を選ぶ」ことでした。

この反抗する精神、自由への意思が死ぬ間際9枚目の花弁として、表現されています。

ユミルの死は自分で選んだもの

初代フリッツ王の言葉「槍ごときで死なぬことはわかっておる」は果たして本当でしょうか?
結論としては、王の発言は正しかったと思います。
参考となるのが進撃の巨人26巻103話のライナーが死にかけているシーンですね。

ファルコが「生きる強い意志さえあれば、巨人の力で勝手に修復される」と言っています。

つまり、生きる強い意志を持っているならば、傷を負っても生きることができる。
この時ユミルも「生きること」を選んでいれば、怪我を修復することは出来たと推測できます。
ちなみにこのユミルが死んでいき、黒背景の中、意識がとぎれとぎれになるシーンは、以前にもありました。
進撃の巨人29巻の115話でジークがリヴァイと戦いの末、死亡するシーンですね。
この時も、黒背景の中で、ジークの意識がだんだんと小さくなっていく描写がされていました。
マンガ的な演出でかぶせている、ということが分かります。

ユミルと王様の服装の変化

進撃の巨人122話は、服装に注目するとまた別の角度から楽しめます。
ユミルの活躍によって、王様の服装は立派になっていきました。
フリッツ王の服装をぜひ見比べてみてください。
一方で、ユミルの服装に大きな変化はありません。
豊かさをフリッツ王だけが受け取っていることが改めて分かります。
あと、かなり詳細に見ていて気づいたのが、ユミルの腕に3本のアクセサリが途中からつけられています。
今までおしゃれもせず、装飾品もつけていなかったユミルでしたが、娘が3人生まれた後に、そのアクセサリをつけています。
これは3本ということで、おそらく3人の娘への愛情を表している、のだと推測できます。
あるいは、妄想ですけど、3人の娘からもらったものかな、と考えるとより楽しめますね。

王様は何故ユミルを食べさせたか?

その3人の娘に、なぜ王様はユミルの遺体を食べさせます。
王は巨人を継承させる方法は知らなかったはずです。
しかし、食べさせた。

これは、シンプルに「食べれば受け継げるだろう」という発想からですね。
人の体の一部を吸収することで力を宿すことが出来る、というような原始的な発想は昔からあります。
これは進撃の巨人に限らず、割と自然なことかな、と思います。

ただしこのときには「脊髄だけで継承できる」とは分からなかったので、全身を食べさせていますね。
量としてもかなりのもので、ユミルが15キロなら、一人あたり15キロでして、まさに地獄。
こんなシーン、NHKでアニメ化できるのか?というのが気になるところですが、
実はすでにされています。
アニメ2期のエンディングのあるカットで既に描かれています。
「フリッツ王が3人の娘が何かを食べるのを見守る」という絵ですね。

始祖ユミルの道での姿は少女

死ぬ間際の始祖ユミルの姿は大人でした。出産も3回していますし、顔の造形も少し違いますね。
しかし、道に来た時の姿は子どもに戻っていますね。
これも意外と気づかない細かい描写です。
有機生物の起源である脊椎生物にとりつかれたタイミングの姿なのでしょう。
このタイミングで巨人の力を得た代償かもしれませんし、ユミルにとっての「あの時、巨人の力を得ないで死んでいれば」という思いなのかもしれません。
ここは正直これ以上は、わかりませんね。

ここまでずっとユミルに関する考察をしていましたが、ユミルの周りの人々にも目を向けて4点ほど話します。

 

舌を切られた奴隷たち

初代フリッツ王はユミルの故郷を侵略し制圧しました。
その際にユミルの前で人々の舌が切られている描写がありました。
これはおそらく奴隷全員の舌を切っているのだと思います。
理由としては、奴隷たちの共謀や反乱を恐れて、話し合いをさせるのを防ぐためですね。
「誰もしゃべれない」ことを裏付け描写はもう一つあり、ユミルが全員から舞台を逃した犯人に祭り上げられる場面です。
これも喋れないからこその描写かな、と思います。

ちなみに前回、進撃の巨人122話発売日に出した考察動画で、ユミルの両親が舌を切られるのをユミルが見ていたと発言したのですが、修正です。
おそらく、ユミル含めて、舌を切られたのは奴隷全員です。
ユミルの両親に関しては、既に死んでいると考察します。

というのは、ユミルが犯人に祭り上げられた時に、全員が一斉に指差したような描写だったから。
ユミルをかばう人もいないのは、両親がいないからでしょう。
更にはユミルが幼い子どもだったから、彼女が生贄・スケープゴートにされたのかな、と。

ちなみに、大人だけでなく、ユミル以外の幼い子供が指差しています。
更にですよ、始祖ユミルと、エレンの同期のユミルは境遇が大変似ています。
同期のユミルも両親が幼い頃からいなかったんですよね。
このことも、始祖ユミルに両親がいないことの裏付けになるかな、と思います。

 

進撃の巨人世界の13という数字

有名な話ですが、進撃の巨人の世界では13という数字が特別に扱われています。
例えば第1巻ではページ数が書かれていないのですが、唯一13ページ目だけ、13と書かれています。
さらには、エルヴィンは13代目の団長ですし、知性巨人の寿命は13年です。
この知性巨人の寿命が13年というのは、フクロウがユミルの呪いと言っていましたね。
13年は始祖ユミルが力に目覚めてから死ぬまでの年月に相当すると言われています。
そして122話でも13という数字が絡んできます。
ユミルはなんと冒頭から13ページ目で巨人になっています。
更には、巨人になってから彼女が死ぬまでのページ数もなんと13ページ。
これは、ユミルの呪いを、ページ数で表現しています。
ほんと、諫山創先生すごいですね。
ちなみに、ユミルを告発した指の数も13本あったりします。

 

初代フリッツ王とジークの共通点

もうかなり情報量が多いので、お腹いっぱいだと思いますが、もう少しだけ語らせてください。
初代フリッツ王とジークの共通点で今回面白い描写がありました。
ユミルは最終的にジークよりエレンを選んだのですが、この時のジークの言葉が印象的。

ジークは命令に従えと叫び、エレンは誰にも従わなくていいとユミルに話しかけました。
この「支配」と「自由」、「選択を奪うジーク」と「選択を許すエレン」が非常に対比的です。
この話を読んでいると、初代フリッツ王とジークが無意識に重なって見えてくるんですよね。

というのも、ジークもフリッツ王も「一方的な命令」をユミルに対して行っています。
まるで道具のようにみているわけですね。
更には、外見もふたりとも髭面です。

122話では「フリッツ王の髭面」のアップと、上から目線の言葉が同時に描かれています。
その後、道の中でも「ジークの髭面」のアップと、上から目線の言葉が同時に描かれています。
コレは明らかに、ユミル、そして読者にフリッツ王とジークを重ね合わせて見るように誘導していますね。

エレンはユミルの生涯を知っていた

今回の話は、ユミルの過去と最後の壁の崩壊が衝撃的でしたよね。
そんな中、意外と見落とされているポイントが「エレンはユミルの人生を知っている」という点。
今回のエレンのユミルに対する対応を見る限り、エレンは道に来る前から、ユミルの人生をどこかで見ていたと考えられます。

それではいつ知ったのか?
可能性は2つあります。

1つは22巻でヒストリアの手の甲にキスした瞬間です。
あのシーンで、エレンは過去の記憶を見ていますからね。

もう1つは27巻でヒストリアの元をお忍びで訪れた時の可能性もあります。
顔が描かれていない人物がヒストリアの元を訪れているのですが、これがエレンの可能性があります。
その場合は、ヒストリアと再度接触し、より昔の記憶を思い出したのかな、とも。

最後に妄想度強めの考察と、展開予想です。

始祖ユミル巨人の特殊性

始祖ユミルの巨人は特殊です。
ユミル巨人の身体は脊椎生物の力で作られたのでしょう。
一方で、ユミル以降の巨人の体はユミルが道で手作りしています。
この点から見ても、始祖ユミルの巨人は他の巨人と違うことが分かります。

更には、巨人の継承についても、ルールが違いそうです。
通常、巨人能力の継承は「生きている人」を食べる必要があると言われていました。
能力者が死ぬと、別の人に突然能力が現れるとも言われていますね。

しかしユミルの能力を受け継いだ3人の娘は、ユミルの死体を食べていますよね。
それでも能力は継承されたわけですから、ユミルの場合だけ特殊な可能性が高いです。
最後の展開予想で話しますが、この辺りからユミルの特別な始祖の巨人が123話で出てくるかもな、と思います。

 

エレンのこの世を終わらせるの意味は?

エレンが「オレがこの世をおらわせてやる」と発言していました。

可能性は2つあります、1つ目は「現実世界を滅ぼす」という意味。
これは、地鳴らしを使って、この腐った世界を、文字通り終わらせるという方向ですね。

2つ目の可能性は「ユミルにとっての世界を終わらせる」という意味。
言い換えると、ユミルが巨人を作り続ける世界であり、ユミルが奴隷で自由のない世界です。
個人的には、この後者の意味だと捉えています。

 

大地の悪魔の正体はフリッツ王?

絵本や伝承で言われていた「大地の悪魔」とはなんだったのか気になりますね。
可能性は2つあります。
1つは有機生物の起源、つまりあの脊椎生物が大地の悪魔であるという説。
ユミルと接触した時点で、なんらかの契約が自動的に行われたという考えですね。

もう1つは大地の悪魔とはフリッツ王であるという説。
一度、奴隷から解放されて自由にされたユミルが巨人の力を得て、戻ってきます。

そのタイミングでフリッツ王はユミルを再度「奴隷」として契約し直したという考え方ですね。
しかし、個人的にはユミルはフリッツ王と契約をしたのではないと考えています。
単に後世の人々が初代フリッツ王のことを貶めて、具体的な悪役を作るために「フリッツ王を大地の悪魔」と呼んでいるだけかな、と。
マーレの歴史への偏見を見ると、この辺りかなあ、という想像です。

 

進撃の巨人31巻123話以降の展開予想

進撃の巨人の31巻123話以降の展開予想です。

1つ目が、壁の崩壊=地ならしではないという考えです。
全世界が滅びることをエレンは望んでいないはずなので、壁は崩壊するけれども地鳴らしで世界を壊す展開は無いんじゃないかなあ、と思っています。
ただ壁内巨人たちの始末は必要になるので、巨人がユミルの力で消滅するか、足止めされて討伐されるかのどちらかかなあ、と思います。

 

あとは、エレンが始祖の巨人バージョンで復活するんじゃないかな、と。
今回の122話の最後で出てきた巨人はエレン巨人の始祖巨人バージョンかな、という予想です。
始祖ユミル巨人の骨が出ている道徳な造形に結構似ている気がするんですよね。

 

あとはリヴァイは生存していますね。
合理的な判断をするハンジが、危険を犯してリヴァイの身体と共に海に飛び込んだこと、リヴァイとエルヴィンの約束があること、リヴァイがエレンを信じ続けた結果をまだ見届けていないことから明らかです。
一方で死にそうなのはジーク。
前回の121話で、グリシャの愛と謝罪を知ったので、そろそろ退場な気がします。

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