この記事の目次
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』のあらすじ
849年(訓練兵時代の回想)
エレン達は訓練に励む。そんな中マルコだけが実践を想定して挑んでいた。
850年(トロスト区防衛戦のその後)
トロスト区防衛戦後、ジャンが友人マルコが死んでいることを発見する。
死体を火葬し、巨人の恐怖に皆が怯える中、ジャンは勇気を振り絞り「調査兵団に入る」と宣言する。
トロスト区に残された巨人は、2体の生け捕りにされた巨人を除いて、掃討される。
3日間昏睡状態だったエレンが目を覚ます。エルヴィンとリヴァイが「調査兵団入団」を認める。
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』で発生した伏線・謎
(4巻18話)
Aアルミンは訓練兵団時代の同期しか知らないエレンのあだ名「死に急ぎ野郎」を会話に混ぜ込む。反応した女型の巨人が104期生の同期だと推測する。
(6巻23話)
(4巻18話)
Aマルコを殺したのは、ライナー・ベルトルト・アニだった。ライナーとベルトルトの発言から、マルコが巨人の正体に気づいてしまったため、殺す必要性が出てきてしまった。
(19巻77話)
Aマルコの顔が半分だったのは、マルコを食べている巨人を、混乱したライナーが討伐したため。
(32巻127話)
(4巻18話)
A兵士として「救えなくてごめんなさい」という意味ではなかった。自分達マーレ戦士のせいで、マルコなど壁内人類が死んだことに罪悪感を持つアニの姿。
(24巻96話)
残された謎
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』で解決した伏線・謎
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』の表現・対比
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』の考察・解説
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』の考察・解説動画
サブタイトル『今、何をすべきか』の意味
死んだマルコをジャンは思い出す。
皆が迷う中で「今、何をすべきか」を考えて、調査兵団入りを宣言する
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
時系列
今回の話でのポイントは、回想の途中で850年のトロスト区奪還作戦(第14話「原初的欲求」)が終わった現在の時系列に戻ることです。トロスト区奪還作戦で犠牲となった兵士の遺体を回収する、という場面になります。
壁内845年 |
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壁内846年 |
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壁内847年 |
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壁内850年 |
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マーレ戦士の伏線
ベルトルトの成長
ベルトルトの元々の性格として「積極性に欠け自信の行動を人に委ねる癖がある」とキースに評価されています。この自主性がないベルトルトが主体的に動くのが19巻第78話「光臨」です。ライナーのピンチの時に状況を把握し、冷静な判断力で行動しました。このベルトルトの成長も見ものです。
アニの「ごめんなさい」
死んだ兵士の仲間に対して呆然とした表情で「ごめんなさい…」と言うアニ。これは「救えなくてごめんなさい」「私だけ生き残ってしまってごめんなさい」という感情にも見えます。一方でマーレ戦士として考えると自分の行動によって「殺してしまってごめんなさい」と捉えられます。特にマルコに関しては、19巻第77話「彼らが見た世界」で描かれるようにアニがマルコの立体機動装置を外すことでマルコは巨人に捕食されます。
兵士モードライナー
苦しんでいるアニに対してライナーは「謝っても仕方ないぞ、早く弔ってやるんだ」と言っています。このライナーはおそらく兵士モードになっていているのでしょう。この時のアニの表情は見えず、ベルトルトは横目でアニとライナーの方を見ています。
ジャンの葛藤と成長
マルコの死にショックを受けるジャン
マルコの遺体を見つけたジャンはショックで我を失います。衛生兵に質問されても答えられない様子が悲痛です。「見ねぇと思ったら…」「コイツに限ってありえねぇ」と言葉が漏れます。マルコは優秀な成績であり、班長を務める実力もあったので、生きていると信じていたでしょう。衛生兵が「岩を塞いでから2日が経っている」と言うようにマルコはずっと行方不明だったようです。
死体を焼く訓令兵達
ジャンはモノローグで語ります。「みんな後悔してる こんな地獄だと知ってりゃ兵士なんか選ばなかった」
同時に、エレンのことを認めている言葉もあります。 人類は戦わなければいけない、という正論も理解しつつも馬鹿にはなれない。ジャンは「誰しもお前みたいに…強くないんだ…」と語ります。
マルコの言葉
ジャンはモノローグで語ります。 「なぁ…マルコもう…どれがお前の骨だか…わかんなくなったよ…」 ジャンは骨の燃えカスを見つめながら、マルコの言葉を思い出だします。
「怒らずに聞いてほしいんだけど…ジャンは…強い人でないから弱い人の気持ちがよく理解できる」「それでいて現状を正しく認識することに長けているから」「今 何をすべきかが明確にわかるだろ?」
ジャンは「今…何を…すべきか…」とマルコの言葉を繰り返します。
骨の燃えカスを握りしめるジャン
ジャンは「お前ら、所属兵科は何にするか決めたか?」と聞きます。
そして、皆の回答を待たず「俺は決めたぞ」「俺は…調査兵団になる」と震えながら皆の前で語ります。皆の意見を聞きたくて問いかけたというよりも、自分に注目を集める意味での問いかけだったのでしょう。このジャンの語りは4巻第15話「個々」で「調査兵団に入って巨人を駆逐する!」と言うエレンを揶揄したシーンと重なります。
ジャンは自分が憲兵団を目指すことを「心底怯えながらも勇敢気取ってやがる奴よりよっぽどさわやか」と言っていました。この言葉がブーメランになっているのです。 ジャンは”心底怯えながらも勇敢を気取っている”のです。巨人の恐怖に震えながらも勇気を振り絞って出た言葉が「調査兵団になる」だったのです。
この骨の燃えカス、つまりマルコの存在によってジャンは重要な決断をします。31巻第126話「矜持」で地鳴らし発動後のパラディ島でジャンが安泰の地位を捨て、世界を救うために動くのです。その場面のセリフが以下です。
「あのまま部屋に籠もっていたかった」「でも…」「それじゃ…骨の燃えカスが俺を許してくれねぇんだよ…」
「弱い人間」の言葉
マルコがジャンのことを「強い人間じゃない」という部分に注目です。「指揮役」に適しているという理由は「同じ目線から語られる言葉になら、人は着いていくことができる」ということです。
「強い人間」の言葉
エレンのようにとてつもなく強い人間は「これをやる!」と決めて、迷わず進むことができるでしょう。しかし、そうではない普通の人間は大きな目標を掲げた時に「本当にできるだろうか…?」と迷うものです。
コニーがその例です。エレンの演説によって一時は調査兵団を目指しましたが、巨人の恐怖に直面し調査兵団に入ることを迷っています。
そのころエレンは…
トロスト区奪還作戦後のエレンは地下の牢屋に幽閉されています。手足を拘束されて厳重な警備がしかれているのです。そして、エルヴィンとリヴァイに何がしたいのか聞かれると 「とにかく巨人をぶっ殺したいです」 と語ります。
アニメで追加された訓練兵達の戦闘
アニメで訓練兵の戦闘シーンが追加されています。マルコは、立体機動装置が故障したジャンの危機を救っています。優秀な成績な人物で班長として指揮し作戦の成功のため尽力しています。マルコの班(19班)のメンバーはジャン、コニー、アニのようです。メンバーは作戦成功後も生き残っていますし、マルコの最期を見た者は誰もいないのです。ジャンがマルコの死にショックを受けるのも無理もありません。
マルコの死因
詳細は19巻第77話「彼らが見た世界」で描かれます。 アニメのシーズン1エピソード13「原初的欲求」ではトロスト区奪還作戦中に何かに気づくマルコの姿が伏線として描かれています。恐らく、この場面でライナーとベルトルトが何か会話をしているのに気づき、近づいたのだと思われます。シーズン3エピソード15(52話)「光臨」で詳細が描かれいます。
無垢の巨人
マルコを捕食した巨人は、当時のアニメ制作会社WIT STUDIOの荒木監督がモデルとなっています。その他にもモデルとなった人物がいる無垢の巨人はこちらで紹介しています。
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』の感想・ネタバレ
進撃の巨人18話『今、何をすべきか』の感想動画
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