【進撃の巨人】第87話『境界線』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人87話『境界線』のあらすじ

グリシャの回想

前回に続き、グリシャの回想回。
グリシャとエルディア復権派の同士は、ジークの密告により、パラディ島に楽園送りされてしまう。
仲間、そして妻ダイナが巨人化する姿を、ただ眺めることしか出来ないグリシャ。
そんな彼を救ったのは、マーレ治安当局に潜んでいた内通者フクロウだった。

現在(ウォール・マリア奪還作戦後)

ウォール・マリア奪還作戦から帰ってきたエレンはリヴァイに歯向かった罪で、懲罰房に入れられていた。
過去の継承者でもあるグリシャの記憶を見ることで、エレンは、父が残した本の内容が本当だったことを悟る。

【時期】850年
【場所】パラディ島

進撃の巨人87話『境界線』で発生した伏線・謎

Qジークが告発したときにいる眼鏡の男性は誰?家族ではない?
(22巻87話)

A
(巻話)

Qフクロウが言っていた「東のマーレ敵対国」とは?
(22巻87話)

A
(27巻107話)

Qグリシャをエルディア復権派に誘ったグライス
(22巻87話)

A
(24巻98話)

Q
(22巻87話)

A
(巻話)

Q
(22巻87話)

A
(巻話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q記憶・意識の混濁
(22巻87話)

A
(巻話)

Q
(22巻87話)

A
(巻話)

進撃の巨人87話『境界線』で解決した伏線・謎

進撃の巨人87話『境界線』の表現・対比

進撃の巨人87話『境界線』の考察・解説

進撃の巨人87話『境界線』の考察・解説動画

サブタイトル『境界線』の意味

楽園送りされたエルディア人が巨人にされる場所。
マーレ国とパラディ島との境界線。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

ポイント

グリシャの物語とジークへの教育

「進撃の巨人」の物語の中核には、グリシャ・イェーガーの人生とその家族の物語があります。グリシャは自由を求めて壁の外の世界へと向かい、妹フェイの手を引いて外の世界を目指しました。しかし、その自由への旅は悲劇を招きます。彼らはマーレの治安維持局に捕らえられ、妹は冷酷なグロス曹長によって殺されてしまいました。

この絶望的な状況の中で、クルーガー、通称「フクロウ」と呼ばれるスパイがグリシャを救います。クルーガーはエルディア復権派のために動く人物で、グリシャに新たな使命と真実の歴史を伝え、彼を反体制組織へと勧誘しました。グリシャは父や母の無関心を嘆き、同時に自分の愚かさを呪いながらも、この憎しみの目を抱いて成長します。この憎しみは、グリシャの後の行動やジークへの教育に大きく影響します。

ジークとの葛藤と教育の失敗

グリシャは息子ジークに対し、エルディアの誇りを託す一方で、マーレの戦士となるように仕向けました。ジークは後に密告し、楽園送りの悲劇を招きますが、その背景には彼自身が「真にエルディア人を救う」と信じた独自の安楽死計画がありました。グリシャは自身の教育の失敗を悔やみ、ジークに向き合わなかったことを深く後悔しています。

一方、エレンの教育は母カルラからの「生まれてきただけで特別」という無条件の愛が根底にあります。グリシャとジークの教育が「支配と犠牲」の形であったのに対し、エレンは「自由と個人の尊厳」を受け継いだとも言えるでしょう。

「お前は自由だ」のセリフの意味

グリシャの同僚グライスが巨人に追われるシーンで発せられた「お前は自由だ」という言葉は、物語全体を貫く重要なテーマです。この言葉は始祖ユミルがフリッツ王に追放される際にも使われ、自由であるはずが実は残酷な運命に縛られているという皮肉を象徴しています。

さらに、最終回の象徴的なシーンでも赤ん坊に向けて同じ言葉が語られ、自由の意味、憎しみの連鎖からの解放、そして真の自由とは何かという問いかけが繰り返されます。

エルディア復権派と歴史の真実

グリシャがリーダーとして率いたエルディア復権派は、ユミル・フリッツの本来の功績を信じていました。ユミルは巨人の力を使って大陸を発展させた豊かな指導者だったという歴史観です。一方でマーレ国はユミルの民を悪とし、侵略者として教育しています。

この二つの相反する歴史観の食い違いが、エルディア人の憎しみと混乱の根底にあるのです。

無垢の巨人とパラディ島の真実

パラディ島の壁の中にいる無垢の巨人は、実はマーレ国から送られてきたユミルの民の一部であり、反逆者や使い物にならない者を無垢化して壁内に送り込んでいることが明かされています。無垢の巨人たちは戦力として活用され、物語の鍵を握る存在です。

また、巨人の大きさは調整可能であることも示唆されており、巨人化に関する科学技術の謎も深まっています。

エレンの涙と長い夢の謎

エレンが長い夢を見て涙を流すシーンは、彼が未来の記憶や過去の記憶と繋がっていることを示唆しています。これは進撃の巨人の力や運命の複雑な絡み合いを象徴し、まだ解明されていない大きな謎の一つです。

このように、グリシャの人生とその教育、エルディア復権派の活動、歴史の食い違い、そして「お前は自由だ」という言葉の深い意味は、「進撃の巨人」のテーマを理解する上で非常に重要なポイントとなっています。

このテーマは「自由とは何か」「憎しみの連鎖からの解放」「歴史の真実とは何か」という作品全体の大きな問いにつながっています。今後もさらに深く掘り下げる価値のある内容です。

進撃の巨人87話『境界線』の感想・ネタバレ

進撃の巨人87話『境界線』の感想動画

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