【進撃の巨人】第86話『あの日』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人86話『あの日』のあらすじ

エレンの実家の地下室にあったグリシャの手記を元にした、グリシャの回想回。
グリシャは壁の外から来た人間であり、マーレという国に暮らしていたことが判明。

グリシャは子供の頃、妹フェイをマーレ治安当局の男に殺されて、強い憎しみを抱く。
そんなグリシャのもとに、マーレ転覆を目指すエルディア復権派が声をかける。
グリシャは王家の生き残りであるダイナ・フリッツと結婚し、子供を設ける。

マーレ国はパラディ島の始祖の巨人奪還作戦を開始する。
グリシャは、息子ジークを「マーレの戦士」にすることを画策する。
しかし、ジークの密告により、エルディア復権派の計画は失敗してしまう。

【時期】850年
【場所】パラディ島

進撃の巨人86話『あの日』で発生した伏線・謎

Qグリシャが右手でフェイの左手を握る
(21巻86話)

A
(30巻121話)

Qマーレ治安当局兵士の振る舞いや、グリシャを見る目線
(21巻86話)

A
(22巻88話)

Qエルディア人の民族浄化が1700年続く
(21巻86話)

A
(22巻88話)

Qフクロウの手紙の情報「7つの巨人の力が絶対ではなくなる日も近い」
(21巻86話)

A
(23巻92話)

Qフクロウの手紙の情報「壁に潜む幾千万の巨人が地上の全てを平らにならすだろう」
(21巻86話)

A
(25巻100話)

Q幼少期ジークが猿のぬいぐるみで遊ぶ
(21巻86話)

A
(34巻135話)

Qマーレ国のエルディア人は「楽園送り」でパラディ島に送られる
(21巻86話)

A
(21巻87話)

Q
(21巻86話)

A
(巻話)

Q
(21巻86話)

A
(巻話)

Q
(21巻86話)

A
(巻話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Qグリシャは本当に解読できたのか?「なぜなら俺は始祖ユミルを信じている!!」とは?
(21巻86話)

A
(巻話)

Qグリシャが教えられた歴史「今から1820年前にユミル・フリッツ大地の悪魔と契約」
(21巻86話)

A
(巻話)

Q誰がパラディ島と名付けたのか?パラダイスをもとにしていると思うけど、そうやって認識したのはマーレの人?
(21巻86話)

A
(巻話)

進撃の巨人86話『あの日』で解決した伏線・謎

進撃の巨人86話『あの日』の表現・対比

進撃の巨人86話『あの日』の考察・解説

進撃の巨人86話『あの日』の考察・解説動画

サブタイトル『あの日』の意味

グリシャの人生が変わった「あの日」。
収容区の壁の外へ出た結果、妹フェイは殺されてしまう。
2話「その日」と対比。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

ポイント

グリシャが始めた物語とエルディア復権派の背景

「進撃の巨人」の世界において、グリシャ・イェーガーの物語は非常に重要な意味を持っています。彼は自由を求め、エレンと同じように外の世界へ向かいました。妹フェイの手を引いて「行くぞ」と叫び、外の世界の自由を追い求めましたが、その結果は悲劇でした。

マーレの治安維持局の一員であるクルーガー(通称フクロウ)により、グリシャは激しく殴られ、妹はその男に殺されてしまいます。父や母は何も言わず、ただ感謝を述べるだけでした。その経験からグリシャは、自分の無力さを痛感し、憎しみの感情を抱き続けました。クルーガーはそんなグリシャを見守り、時に厳しくも救い、生かそうとしていました。

クルーガーはマーレ側のスパイであり、エルディア復権派に所属していました。彼はグリシャを勧誘し、妹の真相を伝えたのち、グリシャはその思想に共鳴していきます。医者としての知識や、抱いた憎しみも含めて、エルディア復権派への参加を決意しました。

グリシャの「世界と私」の葛藤

グリシャは「私は無知で愚かで、世界は理不尽で狂っている」と自らの弱さと世界の残酷さを痛感します。これは「進撃の巨人」の大きなテーマのひとつです。彼は「私か、この世界か、どちらか一方が間違っているのではない。両方だ」と語っており、単純な善悪の構図を超えた複雑な世界観が示されています。

エレンが後に「無知は自由からほど遠い」と言うように、自身の間違いも、世界の狂いも併せて認めざるを得ない葛藤が描かれています。

ジークへの教育と対比するエレンの教育

グリシャは息子ジークに対し、エルディアの誇りを託しつつ、マーレの戦士としての忠誠を植え付けました。これはジークが親の威厳によって自由を奪われていく構図であり、進撃の巨人の物語で描かれる「自由」と「支配」の対立を象徴しています。

この教育はロッド・レイスがヒストリアに行った支配と似ており、ヒストリアが反逆して自分の意志を勝ち取ったのとは対照的です。

一方、エレンは母カルラから「特別じゃなくてもいい、生まれてきただけで偉い」という無条件の愛を受けています。グリシャとエレンの教育方針の違いが、物語の中でキャラクターの思想形成に大きく影響しています。

クルーガーの立場とエルディア復権派の存在

クルーガーはマーレの治安当局の上層部とも関係があり、組織内でかなり高い地位にあったことがわかります。また、エルディア復権派の主要人物であり、パラディ島の巨人たちとも関連が深い存在です。

歴史の真実とユミル・フリッツの謎

物語の歴史の中で、「ユミル・フリッツ」はエルディアの祖先として重要なキーワードです。エルディア復権派の説によると、ユミルは巨人の力で荒地を耕し、橋を架け、豊かな大陸を作り上げました。

一方、マーレ側の歴史観では、ユミルの民は他民族を侵略し弾圧した悪者として描かれます。両者の見解は真実の一面を切り取り、対立していますが、後にユミル自身は王の命令で動いていたことも判明します。

その他の注目ポイント

  • 民族浄化の謎: 約1700年前に行われた民族浄化については今後の考察が必要です。

  • パラディ島の真実: 世界のほんの一部に過ぎず、マーレから来た巨人たちがパラディ島に関わっていること。

  • 化石燃料の存在: パラディ島が化石燃料を豊富に持つことが戦争の背景として描かれています。

  • グリシャの古語読解能力: まだ進撃の巨人を継承していないグリシャが古語を読めたのは謎で、今後の伏線となっています。

  • ジークと獣の巨人の人形: ジークが遊ぶおもちゃは獣の巨人や他の巨人を模したもので、記憶の影響の可能性も。

このように、グリシャの物語は「自由と支配」「憎しみと和解」「歴史の真実と虚構」という進撃の巨人の根幹テーマを内包し、物語全体の土台となっています。

進撃の巨人86話『あの日』の感想・ネタバレ

進撃の巨人86話『あの日』の感想動画

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