【進撃の巨人】第5話『絶望の中で鈍く光る』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』のあらすじ

850年(トロスト区攻防戦)

主人公エレンの死亡(退場)疑惑の中、幼馴染2人に関する話が描かれる。
アルミンは、エレンに助けられて生き残ったことに苦しむ。
ミカサは、初の実戦にも関わらず問題なく巨人を倒し、住民たちを救う。
母娘の姿を見て、頭痛が始まり、ミカサは過去の出来事を思い出す。

844年(回想)

初めての超大型巨人襲来の1年前。
家族で仲良く暮らすミカサの家に強盗が押し入る。
ミカサ両親が殺害されている姿をエレンとグリシャは発見する。

 

進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』で発生した伏線・謎

Qトロスト区の避難の邪魔になっていた「商会のボス」は何者か?
(1巻5話)

Aリーブス商会の会長。利己的なだけではなく、街の人のことを考える一面もあった。
(13巻54話)

Qミカサが助けた母娘
(1巻5話)

Aトロスト区攻防戦でミカサが助けた少女ルイーゼは成長し、調査兵団に入る。ミカサを追いかけ、ミカサに理想を抱く。
(27巻109話)

Qミカサが母親から受け継いだ刺青とは?
(1巻5話)

Aヒィズル国の将軍家であることを示すもの。
(27巻107話)

Q104期生ユミルだけ気が動転せずに、冗談をかます余裕もある理由は?
(1巻5話)

A「顎の巨人」の力を持っているため、いざとなれば、自分(とヒストリア)が逃げることは可能だと考えていると推測。
(巻話)

Q黒背景に数字で「844」と書かれている理由は?
(1巻5話)

A844年という年号。アニメで判明。
(巻話)

Qミカサの頭痛(2度目)
(1巻5話)

Aルイーゼ母娘を見て、両親の死というトラウマを思い出している。
(巻話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Qミカサ父(アッカーマン)が強盗に負けた理由は?
(1巻5話)

A覚醒していなかったから。
(巻話)

進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』の考察・解説

進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』の考察・解説動画

このブログの内容は以下の動画でも解説しています

サブタイトル『絶望の中で鈍く光る』の意味

巨人の圧倒的な強さに対する「絶望」と、
住民・イアンがミカサに見出す「希望の光」
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

奇行種の初登場

ポイント

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

アルミンは差し出される手を取らない。アルミンなりの矜持。助けられる側であることへの嫌悪感と、強くなりたい気持ち。
回想アルミンの中でのエレンの手と、トロスト区攻防戦中のコニーの手が印象的。
これ以降もアルミンの手に関する描写は何度かある。
対等であろうとしたアルミンという観点で見るのも大事。

残酷な世界part1

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

進撃の巨人の世界のベースは残酷さであり、通底するテーマは「弱肉強食」です。5話でアルミンは「元からこの世界は地獄だ。強いものが弱いものを喰らう。親切なくらいわかりやすい世界」。地獄であり、弱肉強食の世界。

この時のアルミンの回想で描かれる子供同士の関係でも同じです。肉体的に弱いアルミンは、子供時代にいじめられています。

その後、第6話のミカサの回想の中でも同じテーマが形を変えて描かれています。

 

アルミンの自己評価

アルミンは進撃の巨人4話で、34班のメンバーのみならず、幼馴染のエレンも見殺しにしています。

彼の自己評価は「弱い自分」「守ってもらう自分」というもの。一方で、そんな自分というのが嫌だ思っている。

過去の回想の中でも、エレンに手を差し伸べられても拒んでいます。2人にとって守られる存在であることが耐えられず、肩を並べて歩けなかったことがある種のコンプレックスのようなもの。

そこで、第4話で超大型巨人が再登場した際、「巨人を倒すぞ」というエレンの言葉を信じ、「じゃあ自分も頑張ろう!」「足手まといにはならないよ!」と発言したアルミンでしたが、その言葉がブーメランのように返ってきて、足手まといになってしまい、エレンは巨人に食べられてしまう悲しい展開があります。

通常の少年漫画では、アルミンのような弱いキャラクターでも頑張る気持ちがあれば報われるはずですが、『進撃の巨人』は残酷な世界が舞台で、容赦がありません。弱いままのアルミンは活躍できず、エレンが食べられてしまうという展開となります。しかし、第2話と第3話を経て、アルミンは徐々に覚醒し、才能を開花させていきます。アルミンの初期の弱さを認識することで、彼の成長がより楽しめます。

ミカサの一族の秘密:ヒィズル国の末裔と入れ墨

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ミカサの右手首の入れ墨シーンで、彼女の母親が「この印は私たち一族が受け継がなければならないものだ」と言い、ミカサも自分の子供ができたらこの印を伝えると教えています。この入れ墨は実は、ヒィズル国の末裔である、将軍家の生き残りであることが第27巻で明らかになります。

再登場するリーヴス商会の会長とルイーゼ

第5話の2人のキャラクターが後から再登場します。
1人目はリーヴス商会の会長で、彼は第54話で再登場しますが、実は第2話にも登場しています。彼は街の商会のボスであり、ミカサに殺されそうになるシーンがあります。リーヴス会長は最終的に改心し、調査兵団側につくことになります。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

もう1人はルイーゼ、ミカサに助けられた少女です。彼女は第100話で再登場する調査兵団のメンバーで、イェーガー派になってしまう少女です。ミカサに憧れるきっかけが、この5話です。

ユミルとクリスタの「結婚」

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

第5話は、名前があるのに死ぬキャラクターと、名前がないのに後に重要になるキャラクターがいて、バランスが面白い。「そばかす」も出ています。第104期生のユミルと後に明らかになりますが、この時は名前を伏せられたまま登場していました。
「さすが私のクリスタ、この作戦が終わったら結婚してくれ」とユミルが言っていますが、この結婚についての話は、ユミルがマーレ国に戻ってヒストリアに送った手紙にも書かれています。

進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』の感想・ネタバレ

進撃の巨人5話『絶望の中で鈍く光る』の感想動画

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