【進撃の巨人】第25話『噛みつく』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人25話『噛みつく』のあらすじ

アルミン・ジャン達新兵は森の入口で待機。
女型の巨人を撃退するために巨人化するか迷うエレン。
リヴァイは「好きな方を選べ」とエレンに告げる。
リヴァイ班と巨人化実験したときのことをエレンは思い出す。

【時期】850年
【場所】パラディ島 巨大樹の森

進撃の巨人25話『噛みつく』で発生した伏線・謎

Qリヴァイのエレンへの評価「本物の化け物だ」「意識を服従させることは誰にもできない」
(6巻25話)

Aエレンは地鳴らしを決行する。
(31巻123話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q
(6巻25話)

A
(巻話)

進撃の巨人25話『噛みつく』で解決した伏線・謎

Qリヴァイ班の結成理由は?
(5巻20話)

A精鋭を揃えたのは表と裏の理由があった。エレンが推測していた通り、表向きの理由は「エレンが暴走した際に殺害する」こと。一方で、裏の理由は「兵団に潜む裏切り者から、エレンの身を守る」ことだった。
(6巻25話)

進撃の巨人25話『噛みつく』の表現・対比

進撃の巨人25話『噛みつく』の考察・解説

進撃の巨人25話『噛みつく』の考察・解説動画

サブタイトル『噛みつく』の意味

リヴァイ班の先輩に噛み付く & 巨人化のために噛み付くエレン。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

冷静なリヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

巨大樹の森に入ったリヴァイ班の前に「女型の巨人」が現れます。動揺するリヴァイ班のメンバーに対してリヴァイは「エレンを守るために使命を全うしろ」と指示を出します。

5巻第20話「特別作戦班」「オレが暴走した時はこの人たちに殺されることになる」とエレンがモノローグで語ります。エレンにとってリヴァイ班の目的は「エレンの監視」という認識でした。しかし、リヴァイ班の裏の目的は「エレンの護衛」だったということが分かります。

エルヴィンはすでに壁内に敵がいると考えていました。さらにエレンを奪いに来ることも想定済みです。その時に備えて対応できるようにリヴァイ班という精鋭を用意していたことが分かります。

壁外調査前のリヴァイ班にて

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

壁外調査前、リヴァイ班はハンジとともにエレンの巨人化能力について実験を行っていました。エレンが意図せず巨人化してしまった時、それまで優しかったリヴァイ班のメンバーが恐怖で取り乱し、エレンを殺そうとします。それをリヴァイが冷静に「落ち着け」と制止します。

リヴァイだけが冷静でいられるのは他のキャラと違って圧倒的な戦闘力の差があると思います。エレン巨人の強さや暴走した時の反応など不明な部分が多いのです。そもそもエレン自身が分からないことが多いというのも怖いです。いくら精鋭部隊でも恐怖におののくのは仕方ないと思わされます。

仲間の死に動揺するエレン

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

調査兵団の兵士たちが女型の攻撃で次々に死亡します。それを見て動揺するエレンは良く言えば純粋な少年、悪く言えば精神の甘さや幼さを感じます。終盤の地鳴らしを起こす大人エレンとは別人のようです。

「また死んだ!助けられたかもしれないのに…」と鬼気迫る表情で言っています。リヴァイ班が女型と戦えば仲間を救えたかもしれない、それなのに逃げ続けていることは仲間を見殺しにしているようなものです。仲間を信頼できていない、作戦も知らないエレンにとって何もせず逃げることは耐え難いのでしょう。

 

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

エレンの強さと弱さ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

この話ではエレンの甘さや弱さが強調されています。今までのエレンは力を持っていないにも関わらず「巨人を駆逐する!」と言い続けていた強い少年の印象でした。そんなエレンが偶然にも巨人と戦える力を持ってしまった。現在のエレンは「本当に自分にできるのか…」と自信を失っている状態です。

エレンは自分のために兵士が目の前で死ぬ光景初めて見た、という所もあります。4巻第14話「原初的欲求」のトロスト区奪還作戦などでエレン巨人の援護のためにたくさんの兵士が死にました。しかし、エレンは巨人化していて極限状態だったため現場をよく見れてはいないですし、記憶も曖昧でした。

回想シーンでリヴァイとエレンの会話が描かれます。リヴァイの「なら腹を括れ」という言葉は正に自分のために誰かが犠牲になることを覚悟しておけ、ということです。エレンは頭では分かっている様子でしたが、いざ現実になるとその未熟さから狼狽えてしまうのでした。

過去にエレンが危険を冒し犠牲を払った物もあります。それは2巻第6話「少女が見た世界」で盗賊に襲われた時にミカサを守るため、子供ながら大人2人を殺害しました。これは自分の命の危険を冒して払った犠牲です。

さらに1巻第4話「初陣」でも巨人に食われるアルミンを助けるために自分の命を差し出しました。

エレンは自分の命を差し出す強さはあるのですが、自分の仲間の命を差し出してでも何か遂行するところまでは強くはないのです。覚悟を持ちきれてないエレンの弱さが表れています。

悔いなき選択

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

 

リヴァイは逃げ続けることに動揺しているエレンに対して

巨人になって戦うか…

自分を信じてこのまま森を進むか…

「悔いが残らない方を自分で選べ」とリヴァイはエレンに諭します。このセリフがのちに効いてくるわけですが…。

自分の考えを信じるのか?自分の仲間を信じるか?

正解の無い問題ですが「悔いのない方を選ぶ」というのが唯一の正解だよ、と冷静に諭しています。この時のエレンは自分か仲間か、どちらを信じればいいのか迷っているような状況です。

この「悔いが残らない方を自分で選べ」という言葉は名言です。リヴァイの調査兵団入団前の時代を描いた「悔いなき選択」というスピンオフ作品があります。アニメ化版を見る方法はこちら

エレンの選択

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

混乱しているエレンに対して経験豊富なリヴァイ班の仲間は「黙って従え!」と指示していました。説明を求めて抵抗していたエレンですが、リヴァイに選択する自由を差し出され迷います。

それに対してペトラが「…信じて」と声をかけます。

悪態をつくジャン

冒頭に戻りますが、アルミンとジャンが巨大樹の森の上で待機しているシーンがあります。上官から「巨人を森に入れるな」とだけ指示されています。それに対して「なんでだよ!ふざけんなよ!」と悪態をついています。

ただジャンは冷静で賢いので目的の分からない指示に対して、何か目的があり、その一部の手段であるのだと理解しています。ジャンは大人だなぁ、と思わされる場面です。しかし、アルミンにはその不満や文句を漏らしているというのが新兵らしく可愛げもあります。この完璧すぎない、人間らしい描写がジャンの魅力です。

進撃の巨人25話『噛みつく』の感想・ネタバレ

進撃の巨人25話『噛みつく』の感想動画

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