この記事の目次
進撃の巨人56話『役者』のあらすじ
新リヴァイ班、リーブス商会、避難していたエレン&ヒストリアが集まり、状況を共有する。
「壁の中の真の王ロッド・レイスの身柄確保」「ヒストリア・レイスの即位」を次なる目標として動き始める。
リーブス会長は、エレンとヒストリアを餌にして、再び中央第一憲兵を罠にかける。
しかし、鋭いケニーは、裏切りに気付き、リーブス会長を殺害。
更にはエレンとヒストリアを誘拐し、その罪を調査兵団になすりつける。
進撃の巨人56話『役者』で発生した伏線・謎
残された謎
進撃の巨人56話『役者』で解決した伏線・謎
進撃の巨人56話『役者』の表現・対比
進撃の巨人56話『役者』の考察・解説
進撃の巨人56話『役者』の考察・解説動画
サブタイトル『役者』の意味
サネスを騙すために演技をしたラルフ。
女王という新しい役割を演じるヒストリア。
演技がバレて殺されるリーブス会長。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
サネスの証言
ハンジたちはラルフに壁の王の秘密を話したかのような嘘の原稿を読ませます。それを聞かされたサネスは心が折れて真の壁の王がレイス家であると証言します。
「順番だ…」

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
信仰している壁の王を裏切ることをしてサネスは「俺が王を裏切ったのかよ…悪魔め…」と言って、打ちひしがれます。
「こんな役には多分順番がある。役を下りても誰かがすぐに役代わりを演じ始める道理でこの世から亡くならないわけだ」
サネスのこの言葉は後のハンジに影響を与えます。
人によって他人が悪魔だと見えたとしても、その人もまた別の人間にとっては悪魔だ、という状況です。これは「悪魔」という特定の存在がいるわけではないということを表します。同様に「正義」や「悪」も立場が変われば見え方が変わってしまう。時代や状況の変化で移り変わり、いつの時代にも「悪」という存在はある。そして、その役割は誰かが降りても誰かが代わりを務めなければならない。それを「順番だ…」という場面で描かれています。
「がんばれよ…ハンジ…」
ハンジに対するこの言葉は新しい時代になるためには暴力が必要であること、世界や社会の構造と時代の移り変わりを見てきたサネスだからこそ言えた言葉だったのでしょう。
ヒストリアを女王に即位させる
判明した地獄

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
現状で分かっている未来の地獄は2パターンあります。
- 壁が破壊されて巨人に食べられる地獄
- 王政を打倒するにあたり人同士殺し合う地獄
2.の場合はヒストリが女王になる必要があります。
選択を迫るリヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
リヴァイは「後悔しない方を選べ」というように選択させる人間です。人が巨人に食われる地獄か、人が人を殺す地獄かどちか選べと言っていましたが、今回は選択肢がない状況です。
エレンが巨人の力を扱えるか不安になっている時も「いいからやれ」と背中を押していました。今回は半ば暴力的にヒストリアの背中を押す形でした。突然、地獄のような世界の最高権力者になるためには必要な後押しだったのかもしれません。ヒストリアが絶望しながらも承諾する姿を仲間たちが見守ります。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
リヴァイの演技

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
リヴァイ自身は地下街出身で「普通」ではない人間です。
「異常なものをあまりに多く見過ぎちまったせいだ」と語る通り、死と隣合わせの毎日を送ってきました。リヴィアの育った地下街は明日誰かが死んでしまうような毎日なのでそれを避けるために行動しているのです。リヴァイの幼少期については第69話「友人」で描かれます。
リヴァイは「俺は奴らを皆殺しにする異常者の役を買って出ていい」と言っています。
「俺なら巨人に食われる地獄より人が殺し合う地獄を選ぶ少なくとも人類全員が参加する必要はないからな」と語るのです。これらの言葉からヒストリアに対する態度は演技だったことが分かります。
※アニメではヒストリアが自ら女王になることを決断しています。「お仕着せになるかどうかは自分次第なんじゃないか」と語っています。
ヒストリアがリヴァイを殴る伏線

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
第69話「友人」でヒストリアが女王即位後、リヴァイを殴ります。きっかけはリーブス商会の会長です。「あんたの上司は恐ろしい男だが…まぁ…悪い奴じゃねえよ」「そんで女王になったら奴をぶん殴ってこう言いな」「『殴り返してみろ』ってな」と言っていたのです。
※アニメではリヴァイがヒストリアの首を締め上げる場面、リーブスとヒストリアの会話がカットされています。
フレーゲルのイキリ
リヴァイがヒストリアに暴力を振るっている姿を見ていたフレーゲルは怒っています。
「あのリヴァイとかいうおっさんめ…あと1秒続けていたら俺がブッ飛ばしてた所だったぜ!」と言いながらシャドーボクシングしています!
「ブン」という擬音のあとに「チラ」とヒストリアを見てやや顔を赤らめているのにも注目です。※アニメではこの場面は見られません。
リーブスの演技

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)
ケニー・アッカーマンとリーブス会長のやりとりも注目です。リーブスはケニーの支配下にありましたが、現在は調査兵団側についています。
ケニーの「リヴァイ・アッカーマンって男を知ってるか」に対して、リーブスが少し考えて「リヴァイ・アッカーマン?フルネームは初耳だがそりゃ調査兵団のあのリヴァイ兵長のことかい?そいつなら知らねぇ奴の方が珍しい。何より俺らの命を狙っているような人物だ」と語ります。
「知らない」と言えば逆に怪しまれそうですが、知りすぎていることも協力関係にあるこが窺い知られてしまいます。いい塩梅で返答しますが、ケニーにはすべてお見通しだったようでリーブスは殺害されます。
ここでリヴァイの苗字がアッカーマンということが判明します。そして、ケニーの「あのチビは俺の誇りだよ」というセリフでリヴァイとケニーが何か関係性があることが分かります。
進撃の巨人56話『役者』の感想・ネタバレ
進撃の巨人56話『役者』の感想動画
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