【進撃の巨人】第108話『正論』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人108話『正論』のあらすじ

853年(1年前の回想)

104期生エレン達は、鉄道建設作業に勤しむ。
ヒィズル国を介して、他国との交渉を試みるが、失敗。
ハンジは「わからないものがあれば理解しに行けばいい それが調査兵団だろ?」とマーレ国への遠征を提案する。

鉄道建設作業の帰路、夕暮れ時に、104期生は語り合う。
ミカサ・ジャン・コニー・サシャは「自分こそがエレンの巨人を継承する」と言うが、エレンは「誰にも継承させたくない。お前らが大事だからだ。他の誰よりも。だから、長生きしてほしい」と気持ちを告げる。

854年(現在)

ローグはヒストリアの妊娠は、獣の巨人の継承を避けるためだと推測する。
そして、それはイェレナの助言によるものだと睨む。

104期生のアルミン・ミカサ・コニー・ジャンは、エレンに対する不信から、仲違いする。

脱走中のガビ・ファルコは、少女カヤと出会う。

その頃マーレ国の戦士隊は、ジークの裏切りに気づく。
マガトは「半年以内に世界連合軍による焦土作戦」を検討する。
しかし、ライナーはジークを出し抜くために「世界連合軍の集結を待たずに、パラディ島の奇襲」を提案する。

進撃の巨人108話『正論』で発生した伏線・謎

Qナイル・ローグたち憲兵団が飲んでいた赤ワイン
(27巻108話)

A
(28巻112話)

Qローグの推測「ヒストリアに妊娠するように助言した人がいる」
(27巻108話)

A
(32巻130話)

Qハンジの発言「エルディア人の人権擁護する団体はあるにはある」
(27巻108話)

A
(31巻123話)

Q
(27巻108話)

A
(巻話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q
(27巻108話)

A
(巻話)

進撃の巨人108話『正論』で解決した伏線・謎

進撃の巨人108話『正論』の表現・対比

進撃の巨人108話『正論』の考察・解説

進撃の巨人108話『正論』の感想・ネタバレ

サブタイトル『正論』の意味

ローグが「その正論で国は滅ぶのかもな」と発言。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

ポイント

鉄道建設作業と兵団の現状

現在、鉄道の建設作業が進んでいます。兵団の考え方は非常に複雑でわかりづらいです。兵団のメンバーは、司祖の巨人による記憶改ざんを恐れ、ジークやエレンを信用していません。王政編の時に抱えていた不安と同じく、「自分たちはどうなるのか」という危機感が根底にあります。


兵団のジークに対する戦略と対立構図

ジークを信用しない兵団は、ジークが島に着くなりヒストリア女王に食べさせるべきだったと考えています。この決定は調査兵団が不在の間に行われたもので、兵団としてはジークとエレンの地鳴らし案は戦術レベルの話であり、戦略としては王家の血を継ぐ者に巨人の力を継承させたい意図が強いのです。

そのために、巨人の薬を奪ったりジークやエレンを拘束したりしており、調査兵団の考えと兵団の考えは明確に分かれています。


調査兵団の内情とエレンの単独行動

マーレに潜入した旧調査兵団のメンバーたちは、ジークを信用しない方向で作戦を練っていましたが、そのことをエレンは知らず、今は兵団に従うしかない状況にあります。地鳴らしの実行は未決定ですが、エレンも守るべき存在としての思いと葛藤を抱えています。

104期生の中でも意見は分かれており、コニーは「奴を斬る覚悟が必要」と語る一方、ミカサやアルミンはエレンを止めようとしています。


世界情勢の激変と巨大同盟

パラディ島を取り巻く情勢も大きく変化しています。マーレを中心に、アメリカ、フランス、イギリス、ドイツ、日本、イタリア、カナダなどの主要国が連携し、パラディ島を攻撃するための強力な軍事同盟を結成しました。これは世界規模で見てもG7クラスの同盟であり、小さな島を巡る緊迫した状況が浮き彫りになっています。


ローグとワインローグの登場と歴史の繰り返し

ローグ(ワインローグ)はマーレの悪党キャラクターで、彼の言動からはマーレ人に対するエルディア人の憎悪や差別心が描かれており、「歴史は繰り返す」というテーマが浮かび上がります。

また、ワインにジークの脊髄液が混入しており、憲兵団のメンバーたちが無意識に大量に飲むことで巨人化するという重要な伏線もあります。


ナイル・ドークと兵団の内部権力

ナイル・ドークはエルヴィンの訓練兵時代からの友人であり、憲兵団の中でも高い地位にあります。エルディア人が兵団のトップに順調に出世していく様子が描かれ、兵団内の権力構造の変化を示しています。


エレンの本音と104期生への想い

今回の話の最大のポイントは、エレンが104期生たちに向けて「お前らが一番大事だ」と語った場面です。これはヒストリアも含め、長く共に戦ってきた仲間たちへの深い愛情と願いが表れています。

エレンの感情は複雑で理解しづらいですが、この言葉から彼の大切にしているものが浮かび上がります。


グリシャの記憶と地鳴らし以外の方法

グリシャの記憶をヒストリアが閲覧したことで、パラディ島に残された手段を3年間試行錯誤していたことが明らかになりました。地鳴らし抑止力以外にも、ヒィズル国を介した外交や人権擁護団体を使った国際的な訴えなど多角的な手段が講じられましたが、全て失敗に終わりました。

その結果、地鳴らしを受け入れるか否かの議論に迫られている状況です。


エレンの自己信頼と仲間への信頼

エレンは過去の経験から、「仲間を信じて失敗したが、自分を信じて生き延びた」という心情を抱えています。今回の行動も自分を信じ、単独で動いたものと考えられます。

一方で、仲間も信じており、もしエレンが地鳴らしを起こしても仲間が止めに来てくれるはずと期待している節もあります。彼はプランを複数用意しつつ、未来に希望を抱いているのです。


未回収の謎と妄想

・ヒストリアに会いに行った人物は誰か?

ローグの推測ではイェレナですが、服装やポケットに手を入れている描写からエレンの可能性もあります。

・ヒストリアの妊娠相手は誰か?

不明ですが、エレンの可能性も残っています。エレンが恋愛感情に気づき始めた描写もあり、今後の回収が期待されます。


身長変化とミカサの驚異的な力

リヴァイを除く104期生の身長が全体的に伸びており、コニーは約180cmに成長しています。

また鉄道作業中、ミカサはコニーの約8倍の木材を軽々と運んでおり、彼女の驚異的な身体能力が改めて示されています。


受け継がれる調査兵団の意思

ハンジの「わからないものは理解しに行け。それが調査兵団だ」というセリフは、エルヴィンの「地下室に何があるか知りたければ見に行け」という言葉を思い起こさせます。調査兵団の探求精神と意思がしっかりと受け継がれていることが印象的です。

進撃の巨人108話『正論』の考察・解説

進撃の巨人108話『正論』の感想・ネタバレ

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