この記事の目次
進撃の巨人109話『導く者』のあらすじ
脱走中のガビ・ファルコは、カヤの提案で、ブラウス厩舎に住まわせてもらうことに。
カヤはマーレ国から来たガビ・ファルコに「自分の母が何故殺されたのか」を質問する。
ザックレー総統は、ヒィズル国アズマビト家のキヨミたちを迎え入れる。
キヨミは氷爆石を燃料に用いて実現した世界初の飛行艇を持参する。
兵団は「シガンシナ区から全住民強制退去命令」「義勇兵の拘束」「エレンの幽閉」と次々と行動を開始。
リーブス商会のフレーゲル、新聞社のロイとピュレは、その現状に疑問をいだき、かつての仲間ハンジに詳細を尋ねる。
しかし、ハンジは「当時と状況が変わった」と言って、口をつむぐ。
情報を流したのは、新兵のフロック・ルイーゼ・ヴィム・ホルガーたちだった。
ハンジは調査兵団団長として、彼らを懲罰房に入れることを命令する。
懲罰房に入ったルイーゼは、850年の超大型巨人襲来時に、ミカサに助けられたことを語る。
ピクシスは、拘束中の義勇兵イェレナと会話開始。
「エレンの単独行動の謎」に、フロック、イェレナ達が関わっているのでは?と疑惑を抱く。
進撃の巨人109話『導く者』で発生した伏線・謎
残された謎
進撃の巨人109話『導く者』で解決した伏線・謎
進撃の巨人109話『導く者』の表現・対比
進撃の巨人109話『導く者』の考察・解説
進撃の巨人109話『導く者』の考察・解説動画
サブタイトル『導く者』の意味
イェーガー派はエレンに導かれる。
ルイーゼはミカサに導かれたと感じている。
カヤは過去にサシャに導かれる。
イェレナはジークに導かれる。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
ポイント
フロックたちの反乱とイェーガー派の結成
エルヴィン亡き後、フロックは「エルヴィンを復活させる悪魔が必要だ」と語っていた人物です。彼を中心に、コルガー、ビム、ルイーゼという神兵たちが反乱を起こしました。彼らはエレンを信じるイェーガー派として、兵団を裏切ったことが明らかになっています。
ルイーゼとミカサの理想像
ルイーゼは、ミカサが序盤で助けた少女であり、ミカサの「巨像」のような存在と捉えられます。ミカサは幼少期にエレンに救われ、生き方を教わり、理想のエレン像を抱き続けました。無意識に「戦わなければ勝てない」と信じています。
ルイーゼも同様にミカサに助けられ、調査兵団に入り、ミカサを理想化しています。これは、相手を自分にとって都合の良い理想像として無意識に見てしまう心理の象徴とも言えます。
ミカサの葛藤とルイーゼの役割
ミカサはルイーゼに対し「自分ではないのに、都合よく見ないでくれ」と感じています。一方で、無意識のうちに自分もエレンに対して理想化し、狂信的な見方をしていることに気づいています。
このルイーゼとの関係性が、ミカサが抱える葛藤やエレンへの想いを映し出す装置のような役割を果たしています。
ハンジの苦悩とフレーゲルの言葉
王政編で自分が拷問したサネスの言葉が、ハンジの心に深く刺さっています。「こんな役には順番がある。誰かが代わりを演じる」という言葉は呪いのように彼女を苦しめました。
そのストレスは、物に当たるなどの行動にも表れています。王政転覆後も、政治の中心部が腐敗し続ける現実が描かれています。
フレーゲルの信頼と父の教え
フレーゲルはハンジに「辛い立場なのはわかる。だから目を見て、信じていいと言ってほしい」と語ります。これは彼の父がリヴァイについて「人を見る目が肝心だ」と教えたことに由来しています。
フレーゲルはその教えを受け継ぎ、「目を見て言ってくれ」と訴えるのです。
ガビとカヤの対話に見る教育の連鎖
ガビとカヤの会話は、進撃の巨人の世界の教育問題を象徴しています。ガビはマーレ国の教育を受け、カヤは左派の思想を継承しています。
両者は親世代の罪や教育の差別意識の連鎖に悩みながらも、互いに異なる視点から現状を語り合い、その対比が深い意味を持ちます。
キヨミとザックレーの政治的会話
キヨミを迎えるザックレーの少人数での出迎えは、前回と異なり落ち着いた社交的なやり取りが展開されます。無線相手が義勇兵でなかったことを察したキヨミに対し、ザックレーは「お気遣いに感謝する。改めて世界一危険な姉妹へようこそ」と皮肉を込めて返答。
この会話は、大人たちの政治的建前と情報の伝達が巧みに織り込まれており、高度な駆け引きを感じさせます。
進撃の巨人109話『導く者』の感想・ネタバレ
進撃の巨人109話『導く者』の感想動画
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