【進撃の巨人】第104話『勝者』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人104話『勝者』のあらすじ

エレンは顎の巨人の鋭い歯を使い、戦槌の巨人の結晶化を破壊し、力を得る。
ファルコとガビの声援で蘇った鎧の巨人は、体力を振り絞り、顎の巨人を救出する。

軍港を破壊したアルミンは、パラディ島から来た飛行船に乗り込む。
戦いを終えたエレンもまた、ミカサと共に飛行船に向かう。

【時期】854年
【場所】マーレ国 レベリオ収容区

進撃の巨人104話『勝者』で発生した伏線・謎

Qアルミンの発言「エレンを回収できなければ僕らに未来はありません」
(26巻104話)

A
(26巻106話)

Qエレンのライナーへの別れ際の台詞「ライナーまたな」
(26巻104話)

A
(29巻116話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q
(26巻104話)

A
(巻話)

進撃の巨人104話『勝者』で解決した伏線・謎

進撃の巨人104話『勝者』の表現・対比

進撃の巨人104話『勝者』の考察・解説

進撃の巨人104話『勝者』の考察・解説動画

サブタイトル『勝者』の意味

エレンが戦槌の巨人に勝利する。
ライナーが自分に打ち勝って、立ち上がりエレン巨人に立ち向かう。
エレン巨人には負けたが、ポルコを救うことには成功する。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

ポイント

 

パラディ島勢力の作戦を時系列で整理

まずはパラディ島勢力の作戦をわかりやすく整理しましょう。エレンはマーレ国に潜入し、ジークと密会しました。その後、ファルコを通じてパラディ島に手紙を送り、祭事の日にレベリオ収容区を襲撃する計画を伝えています。

手紙の内容は謎に包まれていましたが、「時間になったら迎えに来てくれ」とありました。パラディ島側は飛行艇を持っているため、それで迎えに来ると予想していました。軍港は壊されているので、飛行艇による脱出が元々の予定でした。さらに、ジークを連れて帰り、可能であれば他の巨人の能力も奪う意図がありました。

この手紙を受けて、パラディ島勢力はエレンの救出に向かいます。飛行艇が通れるようにエレンを守りながら「光の道」を確保していたのです。これがパラディ島側の主な作戦でした。


アルミンの通過儀礼と戦略的破壊の悲しみ

注目ポイントの一つがアルミンの役割です。超大型巨人となったアルミンは軍港を破壊し、マーレ国の兵力を大きく削ぎました。多くの船と兵力が集中していた場所を壊すことで、敵の攻撃力を低下させる目的がありました。

しかし、アルミンの心には深い悲しみが広がっています。無関係な一般市民、特に子供たちが犠牲になっている光景を目の当たりにし、「君の見た景色なんだね」とベルトルトの言葉を思い出して共感しました。これはベルトルトが抱えていた苦悩をアルミンも理解した瞬間でした。

この経験はアルミンにとって「通過儀礼」となり、無関係な人々を殺すという残酷な現実を経て、以前の無垢な自分には戻れなくなったことを意味します。超大型巨人の表情からは破壊神ではなく、苦悩を抱えた人間らしさが感じられます。

また、自由の象徴として子供時代から憧れていた「海」の上で、超大型巨人として一般人を殺すという残酷な現実が、アルミンの夢と現実のギャップを際立たせています。


エレンとライナーの3度目の対決

エレンとライナーはこれまでに2回戦っています。1度目はライナーとベルトルトがエレンを捕獲した時、2度目はシガンシナ区での戦いでした。今回が3度目の対決でしたが、ライナーはあっけなく敗れます。

ライナーの敗因は、ファルコを助けるために自分の力を使い果たしたことにあります。彼の目的はエレンとの戦いではなく、仲間を救うことでした。左手でガリアードを掴みながらもエレンの攻撃を受け入れ、仲間の救出を優先したのです。


ミカサの「帰ろう、私たちの家に」の切なさ

かつてエレンがミカサに「早く帰ろうぜ、俺たちの家に」と言った言葉が、今度はミカサからエレンに向けて投げかけられます。これは路頭に迷い苦悩するエレンに、ミカサが生きる希望を与えようとした優しい言葉です。

しかし、この場面の切なさは、2人が目を合わせていない点にあります。言葉だけが空回りしているようで、エレンはミカサではなくライナーを見つめています。エレンにとって自分を理解できるのはライナーだけという強い思いが現れており、「ライナーまたな」という言葉にもその気持ちが込められています。

詳細は25話の考察動画でさらに深掘りされていますので、そちらもぜひご覧ください。


ファルコとガビの視点の違い

ファルコはガビよりも一歩進んだ視点を持っています。2人の会話でファルコは「ライナーさんをそっとしておけないか」と語りますが、ガビは「みんなエレンに殺された」と憎しみを抱いています。

ファルコはエレンに対して単純な憎しみだけではなく、敵にも事情があると理解しています。エレンとの出会いもあり、単純に敵を悪と決めつけることはできない複雑な心境を抱えています。

この視点の差は、物語の後半やガビの心境変化に大きく影響しています。


オニャンコポンの登場と名前の由来

パラディ島勢力が飛行艇で救出に向かった際、操舵手として登場したのがオニャンコポンです。名前は西アフリカ・ガーナのアシャンティー族に伝わる天空神に由来し、飛行艇の操縦者として「天空を司る者」という意味が込められています。

さらに、マーレ側から神技術を教える役割を持つ人物でもあり、諫山先生はこの名前の響きや役割を踏まえて採用しました。


エレンは戦鎚の巨人の考えを知ったのか

ガリアードのミキさんが食べられたことで、エレンは戦鎚の巨人の能力を獲得しました。このシーンは力の継承だけでなく、戦鎚の巨人の記憶や考えも引き継いだ可能性を示しています。

進撃の巨人の世界では、巨人の力と共に記憶の継承も重要なテーマであり、エレンがまだ知られていない戦鎚の巨人の情報を手に入れたことは、今後の物語展開に大きな影響を与えると考えられます。

 

進撃の巨人104話『勝者』の感想・ネタバレ

進撃の巨人104話『勝者』の感想動画

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