この記事の目次
進撃の巨人70話『いつか見た夢』のあらすじ
ヒストリアの女王即位から2ヶ月が経過。
旧体制の議員一族や関係者は収容所に送り込まれたり、秘密裏に保持されていた技術を用いた新兵器が開発されたりと、壁内の状況は大きく変化する。
ウォール・マリア奪還作戦に向けて、シガンシナ区への夜間順路開拓や、調査兵団の人員募集を行い、着々と準備が整っていく。
そんな中、エレンがグリシャの記憶で見た兵士が、訓練兵団のキースだと気付く。
一方その頃、ウォール・マリアのシガンシナ区では、壁の外の「敵」が内輪もめしていた。
鎧の巨人は、獣の巨人に敗北。アニの救出よりも、座標の奪還を優先することに決定する。
シガンシナ区で「敵」は、エレン達がやってくるのを待っている。
進撃の巨人70話『いつか見た夢』で発生した伏線・謎
残された謎
進撃の巨人70話『いつか見た夢』で解決した伏線・謎
進撃の巨人70話『いつか見た夢』の表現・対比
進撃の巨人70話『いつか見た夢』の考察・解説
進撃の巨人70話『いつか見た夢』の考察・解説動画
サブタイトル『いつか見た夢』の意味
壁内人類のウォール・マリア奪還作戦の夢。
エレンが見たグリシャの記憶。
エルヴィンの幼少期からの夢。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
ポイント
ウォール・マリア奪還作戦とエルヴィンの夢
ウォール・マリア奪還作戦に向けた幹部会議が開かれる中、ザックレー総統はエルヴィンに対し次のように語ります。「君もそろそろ報われてもいいはずだ。シガンシナの地下室に、君の望む宝が眠っていることを祈っているよ」。
この発言により、エルヴィンが地下室に執着しているということが、リヴァイにも明らかになります。ピクシス司令はすでにその事情を知っていましたが、リヴァイはそれを初めて聞かされた様子で、鋭い視線をエルヴィンに向けます。その眼差しには、「それがお前の目的なのか」という疑念が込められていたのでしょう。
過去にエルヴィンが浮かべた不敵な笑みを、リヴァイは思い出します。それは、コニーの母が巨人になったと知ったときのこと。人間が巨人になれるのであれば、父の仮説──人類の記憶が改ざんされた──が真実である可能性が高まる。その瞬間、確信に近い笑みを浮かべたのです。今回もまた、同じような確信の笑みをリヴァイは見逃しませんでした。
巨人化注射の託し方に潜む本心
ザックレーの言葉の後、巨人化注射を誰が持つべきかという話題が出ます。エルヴィンはそれをリヴァイに託そうとします。「最も生存確率の高い兵士に委ねるべきだ」と。
リヴァイは、「任務なら命令しろ。なぜ俺に意見を求める」と問い返します。このやりとりから、エルヴィンには個人的な思惑があるのではないかという疑念が深まります。もしかすると、エルヴィン自身も夢を叶えることを一部で望んでおり、いざというときに単独行動を取る可能性も視野に入れていたのではないか──そのようなリスクを見越して、注射を託したとも考えられます。
リヴァイは問いかけます。「お前の夢が叶ったら、その後はどうする?」
エルヴィンは答えます。「それはわからない。叶えてみないことには」
その答えに、リヴァイは「了解だ」とだけ応じます。ここで、リヴァイが本当に聞きたかったのは「人類の未来」の話だったのではないでしょうか。しかしエルヴィンの答えは、それが彼の中にはないことを示唆していました。
サネスとレイス家に仕えた者たち
小ネタとして、サネスのその後が描かれています。かつてニック司祭を殺し、ハンジに拷問されたサネス。中央第一憲兵の一員だった彼は、今や力を失い、拘束されています。
その表情は穏やかで、もはや人を殺す必要のない人生に安堵しているようにも見えます。69話には、レイス家の地下に倒れていた姿も描かれていましたが、それと比べても落ち着いた印象を受けます。
キース・シャーディスの再登場
この話のラストでは、ズズキという言葉をきっかけに、エレンが記憶の断片を思い出します。そこにはかつての回想に登場していた謎の男が登場し、それがキース・シャーディスであったと気づくシーンが描かれます。
獣の巨人と鎧の巨人の戦い
描写はわずかですが、獣の巨人ジークと鎧の巨人ライナーが戦っていたことが明かされます。結果としてジークが勝利し、「アニちゃんを助けるのは後だ。座標の奪取を優先」と語ります。
ライナーの体には穴が空いており、投石か、あるいは硬質化した獣の巨人の爪による攻撃を受けたものと推測されます。アニを助けることと始祖の巨人の奪還、その優先順位が示される場面です。
マルロとヒッチのすれ違い
調査兵団に志願したマルロは、憲兵団仲間のヒッチに引き止められます。しかしそれを断り、ヒッチは「見損なったよ」と冷たく言い放ちます。
その様子を見ていた仲間たちは、「マルロは鈍感すぎる」と笑います。エレンはそれをかばいますが、ミカサの表情が印象的です。まるで「お前もか」とでも言いたげな視線をエレンに向けていました。
エレンとヒストリアのささやかな交流
このエピソードでは、エレンとヒストリアがふたりで話すシーンも描かれます。「お前は立派だ」とエレンが語ると、ヒストリアは照れた表情を浮かべます。かつては「人類なんて滅べばいい」とまで言っていた彼女が、変わり始めていることが感じられる瞬間です。
しかしそのムードを壊すように現れたのは、またしてもミカサ。彼女の鋭い視線がエレンとヒストリアに向けられる描写は、読者の印象に強く残る場面でもあります。
進撃の巨人70話『いつか見た夢』の感想・ネタバレ
進撃の巨人70話『いつか見た夢』の感想動画
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