【進撃の巨人】第52話『クリスタ・レンズ』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』のあらすじ

エレンを狙う勢力が動き出す。
ハンジは、ニック司祭が殺されたことを知り、中央第一憲兵サネスらを疑う。
ヒストリアは、母親が殺されたこと、クリスタ・レンズと名付けられたことなど自分の生い立ちを語る。

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』で発生した伏線・謎

Qリヴァイの発言「隣のやつが巨人になろうが」
(13巻52話)

A
(34巻138話)

Qヒストリアの母を殺したのは誰?
(13巻52話)

A中央第一憲兵
(14巻55話)

Aケニー・アッカーマンが殺した
(14巻57話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q
(13巻52話)

A
(巻話)

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』で解決した伏線・謎

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』の表現・対比

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』の考察・解説

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』の考察・解説動画

サブタイトル『クリスタ・レンズ』の意味

回想でロッド・レイスが偽名「クリスタ・レンズ」と名付けたことが明らかに。
※キャラ名5回目
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

今回の流れ

  1. リヴァイ班の104期とハンジで作戦会議
  2. (回想)ニック司祭が殺された現場でハンジが見た光景
  3. 王政府が本格的にエレンを手中に収めようとしていると予想
  4. ヒストリアが生い立ちを語る

1.作戦会議

現在の調査兵団の目標は「エレンの生家の地下室へ行くこと」です。その目標達成のためには「ウォール・マリアの奪還」すること。その手段として「エレンの硬質化を成功させる」このような目標があります。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

第18話「今、何をすべきか」の時点でエレンの生家の地下室に巨人の秘密があることを調査兵団は知っています。ウォール・マリアの奪還方法についてはアルミンの案で、エレンの硬質化によって穴を塞ぐ方法を検討しています。この案のメリットは、従来の作戦のように大きな資材を荷馬車で運び続ける必要がないことです。エレンが硬質化できるなら一晩、馬で駆けて行くだけで済みます。

2.ニック司祭が殺される

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ニック司祭を拷問、殺害したのは中央第一憲兵団のサネスたちです。彼らは調査兵団を相手に横柄な態度をしています。舐めてかかっている憲兵団の様子をハンジは見抜いていて重要な証言を言葉巧みに引き出す様子が描かれます。

ハンジが今回の件で気付いた点は以下です。

  • 中央第一憲兵団がニック司祭に拷問を加えていたこと
  • ニック司祭は強盗に殺されたと嘘をついていること
  • エレンとヒストリアが狙われていること

ハンジはニック司祭をウォール教の人物ということを隠して保護していました。しかし、中央第一憲兵団はニック司祭を探し出し、秘密をどこまで話したか拷問して聞き出そうとしていたことが分かります。

ニック司祭が重い口を開いたのは、ヒストリアが重要人物ということでした。リヴァイはヒストリアの居場所を聞こうとしていたと予測しています。

この時点の中央第一憲兵のサネスたちは調査兵団に対して詰めの甘さを感じます。彼らは壁外の世界や壁内の秘密を知ろうとする者、レイス家が真の王であることを暴こうとする者など都合の悪い存在を殺す役目を担ってきました。人を殺しても罪に問われない権力があるので、調査兵団を見下して油断しているのでしょう。

方針を決めるハンジとリヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ニックが殺されたことで冷静さを失い、さらに中央がエレンを奪おうとしている現状で怖気付いています。ウォール・アリア奪還に向けてエレンの巨人化実験を始めるべきですが、ハンジとしてはこのまま身を潜めようと考えています。リヴァイはそんな逃げ腰なハンジの様子を見抜いて指摘します。

「ここはいずれ見つかる」「逃げているだけじゃ時間が経つほど追い詰められる」

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

リヴァイは今後の方針の提案をします。

「今後の方針は二つだ。背後から刺される前に外に行くか。背後から刺す奴を駆除して外へ行くか」

ハンジは「両方だ、どっちも同時に進めよう」と答えます。

この会話は遠回しな表現をしているので解説します。

「背後から刺される前に外に行く」というのは中央憲兵が襲ってくる前に硬質化実験を行いウォール・マリア奪還を目指すということ、「背後から刺すやつを駆除して外へ行くか」というのは襲ってくる中央憲兵を倒してウォール・マリア奪還を目指すということです。つまりゴールはどちらもウォール・マリア奪還として「A硬質化実験か?」「B中央憲兵の討伐か?」とリヴァイが方針を聞いています。それに対して、ハンジはAでもBでもないC案の「どっちも同時に進める」と答えています。ここでCの選択が出てくるハンジの姿はいつもの積極的な姿勢を感じます。

これを聞いてリヴァイは「…まぁ、エルヴィンならそう言うだろうな……」と答えます。エルヴィンはいかなる状況でも冷静に最善とされる作戦を考えてきました。リヴァイはエルヴィンを信頼し、一目置いている存在です。リヴァイの「エルヴィンならそう言う」という言葉は「良い判断だ」の最上級の褒め言葉であると思います。

3.王政府がエレンを狙う

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

第19話「まだ目を見れない」で巨人の力を持っているエレンの処遇について兵法会議にかけられます。

「エレンの巨人の力が明るみになった時から中央の『何か』がエレンを手中に入れようと必死に動いてきた」

ハンジがそう言うように当時、憲兵団がエレンの身柄の引き渡しを要求し、解剖して英霊になるべきと話していました。今回、王政府がエレンの奪取に動いた理由は、エレンが「始祖の巨人」を持っていることを把握したからです。これらについて詳細は、第65話「夢と呪い」のケニーの語りで明らかになります。

ヒストリアの生い立ち

ヒストリアの母親

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ヒストリアはレイス卿の領地内にある牧場で生まれました。母親はロッド・レイスの愛人でした。母親はヒストリアのことを憎んでいて、祖父母や周囲の人々もヒストリアを邪険に扱っていました。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

幼いヒストリアに対して祖父母が遠くに離れて食事をとる姿が描かれています。ヒストリアと名乗る前のクリスタは心の底で「死んでしまいたい」という願望を持っていました。その理由はこの孤独さゆえだったのでしょう。

父親のロッド・レイス

「5年前の『あの日』ウォール・マリアが陥落して数日経った夜、私は初めて父と会いました」

ヒストリアが語るようにロッド・レイスがヒストリアの父親と名乗り出て「ヒストリア…これから私と暮らすぞ」と語ります。

ケニー・アッカーマン

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ケニーがヒストリアの母親を殺す場面が描かれます。なぜヒストリアは見逃され、母親は殺されたのかは第65話「夢と呪い」でケニー目線で語られます。

ヒストリアの母親が「お前さえ産まなければ」と言い切る前に殺されます。ここはあえて言葉を遮るような演出になっていると思います。後に描かれますが、ケニーはアッカーマン家の生まれのため迫害を受けてきました。出自で苦労する子どもの辛さを理解しているケニーは残酷さの中にも慈悲深さを持っているのかもしれません。

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』の感想・ネタバレ

進撃の巨人52話『クリスタ・レンズ』の感想動画

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