この記事の目次
進撃の巨人44話『打・投・極』のあらすじ
鎧の巨人にやられたエレンは、訓練兵時代の記憶が蘇る(回想)。
アニの「相手より力で劣る者が自分を守るための技術」という発言を思い出す。
復活したエレン巨人は、鎧の巨人との力勝負をやめて、知恵と技で戦う。
勝利と思いきや、鎧の巨人の咆哮。反応した超大型巨人がエレン巨人めがけて降ってくる。
進撃の巨人44話『打・投・極』で発生した伏線・謎
残された謎
進撃の巨人44話『打・投・極』で解決した伏線・謎
進撃の巨人44話『打・投・極』の表現・対比
進撃の巨人44話『打・投・極』の考察・解説
進撃の巨人44話『打・投・極』の考察・解説動画
サブタイトル『打・投・極』の意味
エレンはライナーに対して、打撃(敗北)→投げ技→極め技の順番で戦闘をしかける。
【補足】総合格闘技団体の修斗は、打撃と組み技の高いレベルでの融合を理想とし、
これを「打投極(だ、とう、きょく)」と表す。諫山先生の好み。
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
アニの格闘術の回想
ライナーとの戦闘中、エレンは訓練兵団時代のことを思い出します。
力づくで戦うエレンをアニがたしなめています。
「私の使った技術ってのはここで教えられているものとは違うんだよ」「力で投げたわけじゃないんだ」「相手より力で劣る者が自分を守るための技術だったりするからね」
そして、アニはエレンに極め技を繰り出します。
このアニの格闘術はパラディ島にはない技術です。アニは父親に格闘術を教わっていたわけですが、この父親のことについてアニは「外国から来たエルディア人の血を持つ男」と語っています(第125話「夕焼け」より)。恐らく格闘術も父親の母国から持ち込まれた技術であり、日本の柔道、タイのムエタイのような独自の技だったのでしょう。
巨人同士の総合格闘技
今回は巨人同士の戦いが繰り広げられる回でした。
諫山先生は大の総合格闘技好きということも有名です。迫力のある格闘シーンが生まれる理由として実際の格闘技を観察していることが挙げられるでしょう。単調ではなく、格闘の展開が面白いのも技の流れやカウンターなど緻密に計算されているからだと思います。今回の話についてファンブックでインタビューに答えていました。
諫山先生「肉弾戦は描いていて総合格闘技の面白さをそのまま味わっている感覚があって好きなんですよ。打つ、投げる、極めるの動きの流れを回転させるように組み立てるのが楽しくて仕方ないです。(中略)総合格闘技でムエタイをやるとかロマンじゃないですか!漫画でもそういういのを描きたいですよね。」(諫山創、進撃の巨人 攻 OUTSIDE、講談社)
格闘シーンが面白いのは諫山先生自身が描くのを楽しんでいる、というのも大きいでしょうね!
夢のカード!アニVSミカサ
訓練兵時代の回想の続きで、エレンに対して執拗に極め技を続けるアニにミカサが怒り、戦いを挑むように近づいていきます。
「ねぇアニ」「私にもそれ」「教えて」
これに対してアニは応えます。
「この技は人間ようなんだ…(中略)ただ…猛獣に通用するかどうか興味はある」
アニもまんざらではない様子で構えの形になります。周りの104期は「どっちが勝つんだ!?」と盛り上がります。ここでジャンが「俺はミカサに晩飯全部だ!」と言っているのが「ミカサ LOVE」な気持ちが伝わります。サシャが「夢のカードが!」と興奮しているのが面白いです。
格闘の試合のことを「対戦カード」と例えますが、この対戦を見てみたい!というファンの気持ちを表した言葉が「夢のカード」ということです。
アニはもともと対人格闘訓練は順位の点数稼ぎにならない、とサボっていました。エレンに戦い方を教えるために格闘術を披露していただけなのでミカサと本気で対決するのは初めてです。
この結果がどうなったかは描かれていません。後に2014年「別マガ 諫山先生へ一問一答!!」のインタビューで答えています。
Q.KC第11巻のアニとミカサの戦いはどっちが勝ったんですか?
A.ノゲイラ対ボブ・サップみたいで楽しみな戦いですよね!途中で教官が来て勝敗はつかなかったみたいです。
夢のカードが実現したが勝敗はつかずだったようです。
ちなみにファンブック「進撃の巨人 攻 OUTSIDE」ではキャラクターのIFイラストとしてアニVSミカサの夢のカードが描かれます。女子総合格闘技の王座を賭けた戦いとして本気で殴り合っている2人…かなり激しい戦いが繰り広げられている模様です!!
ハンジが喜ぶ
ハンジがエレンに「関節技で鎧の巨人の足を破壊できるか?」と尋ねる場面でエンがコクッと頷く場面があります。
ここでハンジが「!?…おぉ(ドキッ)」となる理由はハンジが研究していた「巨人との意思の疎通」が可能になったことで感動しているからです。巨人が大好きなハンジは「巨人と遂に心を通わせられた!」と喜びたい所ですが、緊迫した状況なので湧き上がる気持ちを押し殺している、という状態なのだと思います。
ライナーの膝裏の硬質化解除
「鎧の巨人」の得意技は強烈なタックルです。後半はこれにスピードも加わります。調査兵団も「何で急にあんな速く動ける!?」と驚いていますが、これには理由があります。ライナーは自ら膝裏の硬質化を解除したからです。その反面で膝裏は筋肉が剥き出しなのでミカサに斬られてしまい、エレンとの寝技で踏ん張りが効かなくなってしまいます。
※アニメでは大腿部裏からアキレス腱にかけて硬質化解除している様子が見られます。
ちなみにこちらはアニメ#2「その日」の膝裏までしっかり硬質化されているライナーです。
進撃の巨人44話『打・投・極』の感想・ネタバレ
進撃の巨人44話『打・投・極』の感想動画
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