【進撃の巨人】第20話『特別作戦班』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人20話『特別作戦班』のあらすじ

エレンを監視するための特別作戦班(リヴァイ班)が結成される。
エレン・リヴァイらは旧調査兵団本部にて、待機することとなる。
トロスト区防衛戦で捕獲した2体の巨人ソニー&ビーンが、何者かに殺害される。
裏切り者の存在に気づくエルヴィンはエレンに「敵は何だと思う?」と問いかける。

進撃の巨人20話『特別作戦班』で発生した伏線・謎

Qソニー&ビーンを殺したのは誰?
(5巻20話)

Aマーレ戦士のアニとライナーだった。アニはマルコの立体機動装置を使って、犯行がばれないように偽装していた。
(巻話)

Qエルヴィンが「新兵たちを壁外調査に参加させる」異例の判断をした理由は?
(5巻20話)

Aエルヴィンは超大型巨人の2度の襲来と、ソニー&ビーン殺害事件から、新兵の104期生の中に裏切り者がいると推測していた。
(7巻27話)

Qエルヴィンがエレンに「君には何が見える?敵は何だと思う?」と訪ねた理由は?
(5巻20話)

Aエルヴィンは第57回壁外調査の「本当の目的」を伝える相手を厳選するために、兵士ひとりひとりに質問をしていた。
(7巻27話)

Qリヴァイの発言「(エルヴィンは)俺達よりずっと多くのことを考えてるだろう」
(5巻20話)

Aリヴァイの信頼通り、エルヴィンは高度な推測をしていた。敵が兵団に潜むこと、104期生が怪しいこと、敵の目的がエレンを奪うことにあることなど。そのうえで、第57回壁外調査を計画し、一部の兵士だけに作戦を伝えていた。
(7巻27話)

Qリヴァイ班の結成理由は?
(5巻20話)

A精鋭を揃えたのは表と裏の理由があった。エレンが推測していた通り、表向きの理由は「エレンが暴走した際に殺害する」こと。一方で、裏の理由は「兵団に潜む裏切り者から、エレンの身を守る」ことだった。
(6巻25話)

Q巨人の活動に唯一必要なのは「日光」
(5巻20話)

A日光が出ていない月夜の光で動く巨人が登場。王家の血を引くジークの脊髄液を摂取した特別な巨人だった。
(巻話)

関連進撃全話の伏線・謎まとめ

残された謎

Q旧調査兵団本部の古城とは?
(5巻20話)

A100年前にカールフリッツが多数のエルディア人を連れてパラディ島に移住してきた。それ以前からあった先住民の古城と思われる。カールフリッツ以前の「パラディ島の王」がいたということを示唆しているか?
(巻話)

Q
(5巻20話)

A
(巻話)

進撃の巨人20話『特別作戦班』で解決した伏線・謎

進撃の巨人20話『特別作戦班』の表現・対比

進撃の巨人20話『特別作戦班』の考察・解説

進撃の巨人20話『特別作戦班』の考察・解説動画

サブタイトル『特別作戦班』の意味

調査兵団の「特別作戦班」であるリヴァイ班の説明
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

リヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

今回は日常パートとしてギャグ要素もありつつ、キャラクターが描かれます。人類最強の兵士リヴァイはお掃除にこだわりがある綺麗好きということがわかります。お掃除をする姿がおちゃめです。

班のメンバー

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

「特別作戦班」とはエレンの管理・護衛の為に作られた組織です。エレンの「巨人の力」は唯一無二の貴重な存在であると同時に、未知の部分があります。暴走した場合に止めることも必要です。彼らはリヴァイ兵長に指名された精鋭部隊であり、リヴァイのことを尊敬し慕っています。このメンバーが後に旧リヴァイ班と呼ばれることになります。

メンバーは、ペトラ・ラル、オルオ・ボザド、エルド・ジン、グンタ・シュルツです。キャラクターについて詳しい解説はこちら。死因についてはこちらです。

リヴァイの素性

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

リヴァイ自身の過去についてペトラが語るシーンがあります。

「リヴァイ兵長は調査兵団に入る前…都の地下街で有名なゴロツキだったって聞いたわ」「そして何があったか知らないけどエルヴィン団長の元に下る形で調査兵団に連れてこられたと」

この話はスピンオフ作品「悔いなき選択」で語られています。リヴァイ兵長の過去がわかるので、リヴァイファンの方は必見な作品です。スピンオフ作品についてはこちら記事で紹介しています。

賢いエルヴィン

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

今回、エルヴィンが賢いキャラクターであることが分かります。今後の展開を知った上で読み返すとより面白いです。エルヴィンの作戦について話すこんなシーンがあります。今期卒業の新兵を早々に交えて壁外調査に行く話をしていて、その作戦立案について

「俺じゃないエルヴィンが決めたんだ」「奴のことだ、俺たちよりずっと多くのことを考えているだろう」

リヴァイがエルヴィンを信用していることがわかるセリフです。実際、エルヴィンは多くのことを考えているので解説します。

※小ネタですが、普段のリヴァイは兵長飲みという独特なカップの持ち方をしています。この兵長のコマはカップを普通に持っている貴重なシーンです。

エルヴィンの考え

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

エルヴィンは仮説を立てています。5年前に超大型巨人が現れ、壁が壊されました。そして、エレンが巨人化したことを見て、巨人になれる人間がいることを理解します。そこから「超大型巨人」と「鎧の巨人」という特殊な巨人たちも人間として壁内に潜んでいるのではないか?と考えています。

「超大型巨人」が2回目にトロスト区に現れたタイミングは調査兵団が出払っているタイミングで出現しました。あえて、そのタイミングを狙っていたのならば兵団内部の人間が関係してるのはずです。エルヴィンはその人物を炙り出そうと考えているのです。

ちなみに、アニオリではミケとエルヴィンが今後の作戦について話すシーンが追加されました。ミケはエルヴィンに対して「俺にも建前を使うのか?」と何か考えを持っていることに勘付いています。エルヴィンは「相変わらず鼻が効くなミケ」「時期が来れば話す」と答えるのです。

エルヴィンのこの仮説に辿り着いた者であれば、巨大樹の森の作戦を知らされる側になったのかもしれません。

君には何が見える?

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ハンジが生け捕りにした2体の巨人のソニーとビーンが何者かに殺害されます。その状況を見ているエレンに対してエルヴィンは「君には一体何が見える?敵は何だと思う?」と質問します。さきほどの仮説をもとにエレンの反応を見ているのでしょう。エレンは「…はい?」と答えます。このコマの奥でリヴァイもエレンの様子を見ています。

2体の巨人が殺される(伏線)

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

被検体であるソニーとビーンが殺されます。そして、犯人はまだ見つかっていないという状況になります。兵士の話によると「夜明け前に2体同時にやられたらしい。見張りが気づいた時には立体機動装置で遥か遠くだ、2人以上の計画的作戦だったってわけだ」ということです。

ここで注目は2人以上の計画的作戦ということから「2人以上の敵がいる」ということが伏線として張られています。

トロスト区奪還作戦の時にアニがマルコの立体機動装置を奪い、どこかに隠し持っていた。そして、アニが立体機動装置で被験体の巨人を殺した後にマルコの立体機動装置を提出することで、自分は立体機動装置を使っていない証拠を作ったという展開です。

この件については、24巻第97話「手から手へ」で語られます。ライナーの回想の中でこんなシーンがあります。「俺たちは戦士だと自ら証明するんだ」「今夜やる」「捕獲された2体の巨人を調べられる前に俺とアニで始末する」と言っています。恐らく、ライナーも死んだ兵士の立体機動装置を奪って計画に及んだのでしょう。

被検体の巨人を調べられるのが本当にまずかったのか?戦士としての証明とはいえ、ライナーの判断は本当に正しかったのか?など疑問も残ります。

調査兵団の本質

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

エレンはハンジと会話している中でハンジが変人だということを感じ取ります。以前もミケが自分の匂いを嗅いできたりして驚いていている描写がありました。調査兵団がどんな集団か徐々に明らかになります。

「変革を求める人間の集団…それこそが調査兵団なんだ」とエレンは語ります。エレンは訓練兵時代に「巨人を倒してやる!」と言うと周囲の人間から「お前は変わってる」とか「お前はおかしい」などの反応が返ってきていました。

そんな人と違う考えを持つエレンは、ここが自分の居場所だと初めて感じたのかもしれません。エレンの表情は喜びにも見えます。

進撃の巨人の継承者の記憶

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

エレンがなぜ巨人になれたか?ということが話題に上がります。エレンは記憶が定かではないですが自傷行為がきっかけであることを知っていました。

「こうやって手を…」「(あれ?そういえばオレは何でこれだけは知ってるんだっけ?)」とモノローグで語ります。この場面でエレンはなぜ自分が巨人化できるのかが疑問になります。

グリシャが幼少期エレンに言っています。

「お前はウォール・マリアを奪還して地下室にたどり着かなければならない。この力はその時役に立つはずだ。巨人の力です。使い方は彼らの記憶が教えてくれるだろう」と言ってます。過去の継承者の記憶、あるいは未来エレンから送られた記憶で巨人になる方法を知っていた、ということでしょう。

本質を知ろうとするハンジ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

 

ハンジが巨人に関心があるのは、憎しみのためではないということが語られます。ハンジの仲間たちも巨人に殺されていました。調査兵団になった当初は憎しみを頼りにして巨人と戦っていたと語っています。

「私達に見えているものと実在するものの本質は…全然違うんじゃないか」「憎しみを糧にして攻勢に出る試みはもう何十年も試された」「私は既存の見方と違う視点から巨人を見てみたいんだ」「空回りで終わるかもしれないけど…ね」

「進撃の巨人」の世界では、憎しみの連鎖からの脱却を「森から出る」という表現として使われてます。ハンジは既に憎しみの連鎖から抜けられた人物だったことが分かります。後に調査兵団団長を担うハンジのこの「知らないことを分かろうとする姿勢」は重要な資質です。

進撃の巨人20話『特別作戦班』の感想・ネタバレ

進撃の巨人20話『特別作戦班』の感想動画

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