【進撃の巨人】特別編『リヴァイ兵士長』考察・解説・感想【ネタバレ】

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進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』のあらすじ

850年、超大型巨人が2度目の襲来の裏側で、調査兵団の壁外調査が描かれる特別編。
リヴァイは巨人を圧倒的な戦力で討伐する。一方で、部下のことを思いやる優しさも見せる。
エルヴィンは巨人たちの異変に気付き、壁外調査を中断し、退却することを決める。

進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』で発生した伏線・謎

Q一部の才覚で調査兵団の生存率は飛躍的に向上した
(3巻特別編)

Aエルヴィンが調査兵団団長になり、長距離索敵陣形を採用したことにより、壁外調査の生存率が上がった
(巻話)

進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』の考察・解説

進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』の考察・解説動画

サブタイトル『リヴァイ兵士長』の意味

リヴァイ兵士長の人物紹介(強さ、潔癖症、仲間思い)
※キャラ名1回目
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察

注目ポイント

1巻1話冒頭に出てきたエルヴィンが再登場している。
リヴァイが「一人で一個旅団並みの戦力がある」というのも誇張表現ではなかった。

超強いリヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

強さを際立たせる1コマです。リヴァイが右に1体、左に2体の巨人がいる状況でペトラとこんな会話をしています。「兵長、増援を集めてきました。」「ペトラ、お前は下の兵士を介抱しろ。残りの全員は右を支援しろ。俺は左を片付ける」と言っています。

多い方に1人で突っ込んでいく形です。増援含むほかの兵士に1匹の巨人を倒させる。もう2体の巨人を1人で倒すという状態です。このシーンでリヴァイ兵士長が初めて出てくるのですが、圧倒的な戦闘能力であることがわかります。

仲間思いの兵長

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

リヴァイ兵士長は強いだけでなく仲間思いでもあります。巨人に襲われた仲間を助けます。そして、ここで目が会った後に去っていくリヴァイ。この仲間を助けた後もまだ周りに巨人がいる状況です。先ほどペトラに指示していたようにリヴァイ側には右と左に巨人がいる状況なのです。

ペトラに介抱を頼んでいるので、彼のことを忘れてはいないです。ただ、そのリヴァイにとってはここで沈黙の描写があります。今、自分の最優先でなすべきことを考えた上で、その残りの巨人を倒しに行くという選択をしています。そして、巨人を討伐し尽くして周囲の安全を確保した後に、リヴァイは彼の元へ駆けつけるのです。

潔癖症

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

ハンジが最初に語るようにリヴァイは潔癖なキャラクターです。戦闘により、巨人の血付着したリヴァイは舌打ちをして「汚ねぇなチクショー」と言いながらハンカチで手を拭きます。潔癖症のリヴァイ、そんな彼のある行動が感動的です。

看取りのリヴァイ

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

先ほどの兵士は出血が酷く呼吸も荒いです。死を間近にしていることは確実でしょう。そんな兵士がリヴァイに語りかけ、兵士は血だらけの手を差し伸べます。血で汚れてしまった彼の手を見つめたリヴァイは、その手をギュと力強く握り返します。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

この潔癖なリヴァイが血だらけの手を握る場面でリヴァイ優しさを感じます。自分の潔癖さよりも優先するべきものがあると考えているからこそできた行動でしょう。

この兵士がリヴァイの言葉を最後まで聞いていたかは分かりません。しかし、ペトラは最後まで聞こえたと信じて「安心したように眠っている」と涙ながらに言うのです。

リヴァイのこの言葉は彼が安心してこの世を去れるよう労う言葉であり、最もかけて欲しかった言葉と分かっている部分もあったでしょう。尊敬するリヴァイ兵士長の「お前の残した意思が俺に力を与える」という言葉は部下にとっては本望でしょう。同時にリヴァイ自身でも彼が無駄死にしたわけではなく生きた証として自分にできることをする、と約束した場面でもあるでしょう。

リヴァイの沈黙の意味

このリヴァイの沈黙というのは、悲しさと虚しさを表しているのでしょう。巨人との戦いの中で仲間たちはどんどん死んでいく。この終わりの見えない巨人との戦いに虚しさを感じる部分もあると思います。看取った兵士の死が無駄だったのではないか、自分のやってることも無意味なのではないかと思った瞬間だと思います。「…」という沈黙はリヴァイの表に出さない心情があることを感じさせます。

エルヴィンの指揮

リヴァイのもとにエルヴィンが来て退却を告げます。ここで「まだ限界まで進んでねえぞ。俺の部下は犬死にか。理由はあるよな」とリヴァイはエルヴィンに問い詰めます。調査兵団団長のエルヴィンとリヴァイの関係性がうかがえるシーンです。

キャラクターの説明が描かれ始める

この特別編『リヴァイ兵士長』からはキャラクターについての描写が増えてきます。

1話の解説動画でもあったように「進撃の巨人」という作品は前半はインパクトと先を読ませることに重点が置かれていたようです。巨人の襲来や戦闘シーンなどが盛り込まれていたり、時系列が複雑化していましたが、この辺りからどんどんキャラクター像が広げられている印象です。

エルヴィン団長率いる調査兵団

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

エルヴィン団長がここで初めて名前と共にセリフが描かれます。1話の最初ではキース・シャーディスが調査兵団団長だった頃のエルヴィンが数コマ描かれていました。

エルヴィンが団長にった姿はここで初登場します。エルヴィン団長率いる調査兵団に向かって市民たちが「巨人ども蹴散らしてください」と言ってる場面もあり期待されていることが分かります。この時に後方にハンジとミケが描かれています。ミケはリヴァイの次に強い分隊長です。

引用:『進撃の巨人』(諫山創、講談社)

調査兵団の生存率が70%という話があります。一部の才覚によって調査兵団の生存率は飛躍的に向上したが、それでも巨人の領域への迫害には毎回3割起こす損害が伴う、というように7割の人が生き残るのですが、3割死んでしまうということです。この3割って数字も大きいのですが、これですらエルヴィンの作戦によってようやく生存率が上がったという状況です。

このエルヴィンの作戦というのはまた後ほど語られますね。領土の3分の1とか人口の2割を失うリアリティって結構大きいです。今の日本で領土の3分の1を失うって言ったら、日本列島で見た時の3分の1に失われるってかなりの量じゃないですか?さらに人口の2割となれば、仮に今日本の人口が1億人だとしたら、2000万人以上を失うことになります。これ何気なく書かれてるけれども、その外側に巨人がいるというところは、絶望的な描写になっています。さらに、この人口が減ったというのは口減らしのための作戦だったことが3巻の途中で出てくるのでそこも注目です。

進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』の感想・ネタバレ

進撃の巨人特別編『リヴァイ兵士長』の感想動画

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特別編『リヴァイ兵士長』
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