この記事の目次
進撃の巨人74話『作戦成功条件』のあらすじ
エレンの硬質化能力で、シガンシナ区の壁の穴を塞ぐことに成功する。
しかし、壁の外の敵も反撃を仕掛けてくる。
アルミンの機転で、壁の中に潜んでいたライナーを見つけることができたが、とどめを刺せず、巨人化を許す。
更には、無垢の巨人達を引き連れた獣の巨人が姿を表す。
投石攻撃により、調査兵団は退路を断たれる。人類と巨人の戦いが始まる。
進撃の巨人74話『作戦成功条件』で発生した伏線・謎
残された謎
進撃の巨人74話『作戦成功条件』で解決した伏線・謎
進撃の巨人74話『作戦成功条件』の表現・対比
進撃の巨人74話『作戦成功条件』の考察・解説
進撃の巨人74話『作戦成功条件』の考察・解説動画
サブタイトル『作戦成功条件』の意味
ウォール・マリア奪還作戦の成功条件は、穴を塞ぎ、
再び穴を開けられないようにライナー達を倒すこと
関連進撃全話のサブタイトルの意味を考察
ポイント
アルミンに託された重大な判断
ウォール・マリア奪還作戦において、エルヴィン・スミス団長は新兵のアルミン・アルレルトに重大な判断を一任するという異例の決断を下しました。エレンが壁の穴を塞いだ直後、エルヴィンはこう断じます。
「敵が存在する限り、何度壁を塞ごうとも、再び破壊される危険は残る」
すなわち、真に必要なのは「敵の排除」であり、そのためには敵の潜伏位置の特定が急務でした。
そのとき、壁の上にいた3人以外にも潜伏者がいる可能性を想定したのが、アルミンです。アルミンは常に最悪の可能性を考慮し、あらゆる仮説を検討する人物でした。彼の発言を受けて、エルヴィンは迷わずこう語ります。
「アルレルト、君はその頭で何度も我々を救い出してくれた。まさに今、その力が必要なのだ」
新卒の兵士、わずか数ヶ月の経験しか持たぬ者に、団長自らが信頼を寄せる場面――それは調査兵団の歴史においても特筆すべき異例の采配でした。
アルミンの思考と実績
アルミンはこの信頼に応えるように、冷静に状況を分析します。壁の上にあった鉄製のポットが冷え切っていることから、敵は早い段階で彼らの接近を察知していたと判断。また、ポットが3つあったことに注目し、壁の上にいた3人以外にも潜伏者がいる可能性を提起します。
この時、周囲の兵士の一人が「ポットが冷めていたのか、それはおかしい……ポットがか?」と反応し、若干ギャグめいたやりとりも描かれますが、アルミンの推理は冗談では済まされない重要な局面に繋がっていきます。
そして、アルミンはこう断言します。
「敵はいつだって、ありえない巨人の力を使って僕たちを追い詰めてきました。常識の範囲にとどまっていては、敵を出し抜くことなどできません」
この言葉通り、壁の中を調査させるという、非合理に思える判断が的中し、そこにライナーが潜伏していたことが判明します。アルミンは、自分たちが壁の中に巨人が存在する事実を知っていることを、敵は知らぬと見抜いた上で、相手の「想定外の行動」を想定に組み込んでいたのです。
エルヴィンの信頼の重みと的中
この場面で浮かび上がるのは、エルヴィンがアルミンに寄せた「信頼」の正しさです。周囲からは「博打ではないのか」と懸念の声も上がりましたが、エルヴィンはこれをこう退けました。
「アルミンには実績がある」
まさにその通り、アルミンの分析力と洞察力は幾度も調査兵団を救ってきたのです。
このような場面において、エルヴィンとアルミンという「頭脳」を担う二人の存在がいかに重要であるかが浮き彫りとなります。彼らの会話の高度さに、他の兵士がついていけない描写からも、特異な知性が戦場においていかに価値を持つかが示されています。
鍵を握るのは想定外を想定する力
アルミンの戦略眼は、単に知識に長けているというだけでなく、「想定外を見抜く」ことにあります。常識を破壊する敵に対抗するには、こちらも常識を超える思考が求められる――それこそがアルミンの真骨頂なのです。
彼が考慮した壁の中の敵、鉄製のポットの冷め具合、そして周囲の反対を押し切っての判断。それら全てが「確率の低い選択肢」ではなく「真実を導くための必然」だったことは、結果が証明しています。
隠し事と新兵器「雷槍」の存在
物語の終盤には、もう一つの示唆がなされます。調査兵団の兵士が語ります。
「隠し事をしているのは、彼ら(敵)だけじゃない」
この言葉とともに描かれるのが、新兵器「雷槍」の存在です。この伏線は、今後の対巨人戦における重要な要素として機能していきます。
進撃の巨人74話『作戦成功条件』の感想・ネタバレ
進撃の巨人74話『作戦成功条件』の感想動画
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