進撃の巨人TVアニメファイナルシーズン10話目(69話)「正論」をネタバレありで考察します。
原作派の私タキが、アニメ化で追加された「アニメオリジナル」表現を中心に、原作&アニメがもっと楽しくなるような情報をまとめました。
進撃の巨人アニメFinalSeason後半の内容も含みますので、アニメ勢の方はご注意ください。
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【進撃の巨人】アニメ67話「凶弾」考察・感想【ファイナルシーズン4期8話】
この記事の目次
ネタバレありで進撃の巨人ファイナルシーズン4期10話(69話)「正論」を考察
私が気になったアニメオリジナル(アニオリ)の要素は以下の通り
- ワイン描写多め!
- リヴァイ兵長の「え」
- 「戦え戦え」シーンの描き方
- ミカサの刺青(刺繍から変更)
タキ
ジークの脊髄液入りワイン描写多め(伏線)
明らかにジークの脊髄液入りワインを印象づけるカットが多かったです。ローグが飲んでいるワインを映す時間も長かった。とはいえ、ワインについて具体的な言及自体はしていなかったので、違和感を持つ人は一部いる…くらいの絶妙な塩梅だと思います。
アニメの追加演出もありました。森ホテルでジークを見張る兵士がワインを飲んでいます。原作ではこの時点ではワインは飲んでいなかったので、今後も絶妙にワインテイスティング描写が挟まれるでしょう。この世界は残酷ですから…
リヴァイ兵長の「え」
ハンジさんが「マーレ国に潜入して実際に会いに行こう!それが調査兵団だろ?」と104期生を誘っていました。エルヴィンの後釜団長として、その意志は受け継がれているようです。
そんなハンジさんを見て、リヴァイが「え?」と声を漏らす場面もアニメで追加されていました。
これはおそらくエルヴィンの面影をハンジさんに見たのでしょう。エルヴィンもウォール・マリア奪還作戦の前に「見に行けばいい、それが調査兵団だろ」と皆に話していましたからね。
「戦え戦え」シーンの描き方
エレンの「戦え、戦え」シーンもしっかりアニメで描かれました。ハンジさんとのやりとりはほぼ忠実に再現してくれてましたし、何よりも巨人化しようとするエレンの姿が原作以上に「本気」でした。巨人化跡だけじゃなくて光も出ていましたからね…。
エレン役の梶さんも「エレンの心情を考えて、このシーンは泣いてしまった」とインタビューで仰っていました。ギリギリのエレンの気持ちが表現されていて辛かった…。
一方でハンジさんの方も原作よりも「煽り気味(?)」な印象です。「戦え戦えって言ってたよね?」と聞く顔を、下からのカメラアングルで映すことによって「高圧的、上から目線」を演出していたのかも。もちろんハンジさん自身の心情としては「あの頃のように話そうよ、エレン。何を考えているか言ってくれないとわからないよ…」という感じなのでしょうが。
それにしても、これがエレンとハンジさんの最後の会話だったと思うと辛いですね。
ミカサの刺青(刺繍から変更)
原作通りアニメでも「ミカサの刺青」が描かれました。将軍家の末裔というヒロイン属性をここで出してきました。
実はアニメの1期では原作から改変されていました。ミカサ母はミカサに「刺繍」を送っていたのです。
なのでアニメだけ見ている人は「あれ?」となっている可能性が高そう。何の説明もないですし、流石に辻褄合わないですから…。
そもそも何故改変されたのかが謎。推測ですが、これは当時「娘の体にタトゥー(刺青)を入れるのがNG」という理由があった気がします。
タキ
進撃の巨人4期10話(69話)「正論」のネタバレ感想
タキ個人の主観多めでざっくばらんに語っていきます。69話の解説動画とかぶる内容多め。
104期生の夕暮れシーンからの「エレンを切る」発言
104期生の絆・信頼関係・お互いを思い合う気持ちがわかる名シーンが夕暮れの会話。ここをカットせずになんなら原作よりも情報量多くやってくれたのは良かったですね。
「お前らが大事だから、他の誰よりも。だから長生きしてほしい」
これこそがエレンの本音だと思うんです。仲間のため、仲間の命を救うため。もちろん外から来た奴らに自由を奪われたくないから、自由を賭けて戦う側面も大きいです。しかしエレンの人生の後半に影響を与えたのは彼らとのつながり、友情・愛情だったはず。
そして、それ故に、104期生とレベリオ襲撃(サシャの死)をきっかけに決定的にすれ違ってしまったのが悲しいです。
特にコニーの「エレンを切る覚悟をしないといけない」という台詞には痺れます。それほどまでに、サシャの死を笑ったこと、別人のようになってしまったエレンを許せない。
エレンと104期生。
エレンとハンジさん。
それぞれの溝はもう埋まらないのか…というのが悲しい。
ヒストリアの微笑みからの「秘策」の絶望
もう一つ落差で言うとヒストリアも可哀想でした。アニメだとカットが多くてわかりやすくなっていましたが
自分なんて生まれてこなきゃ…と思っていたヒストリア
↓
ミカサという頼もしい仲間ができて、自分の生を肯定する
↓
「秘策」の話を聞いて、自分の人生を差し出す決意をする
という流れ。
つまり、生まれで苦しんでいたヒストリアが一瞬解放されたかと思いきや、改めて「生まれ」が原因で苦しむことに。
しかもその苦しみを他の人にさとられないように、気丈に振る舞うヒストリア。即答で「私が犠牲になります、受け入れます」と話す姿は切ない。
そのヒストリアが「クリスタ化(仮面をかぶって、良い子でいる)」したことを見抜いたのはやはりエレンでした。そんなの家畜じゃないか、受け入れられないという発言はヒストリアだけじゃなく視聴者の私も泣きそうになりました。
後にヒストリアが「あのときはかばってくれて嬉しかった」と話しますが、本当にヒストリアは救われたんだろうな…と。
また別の観点から見ると、夕暮れ時にエレンが語った「お前らが大事だからだ」発言には、ヒストリアのことも(当然)含まれていたということ。アニメで1話に凝縮されたエピソードを見るとエレンの心情がより伝わりやすいですね。
どの立場から見るのか?という話
「戦え戦えって言ったよね?」と何度も聞くハンジさんの姿に最初は笑ってしまいました。「若者!」発言も良かったですよね。
ただ一方で、エレンの立場から見ると「笑えねえよ」という気持ちもあります。自分を鼓舞するために、鏡越しに自分にエールを送る姿。他に頼る人がいない。孤軍奮闘の姿。その重みを知ってしまったら、「なに煽っているんですか、ハンジさん」となってしまうよなあ…と。
しかしハンジさんもハンジさんで、エレンを救いたいし、話し合いたいという気持ちがある。「信頼を失った」と飛行船の中でエレンに告げていましたが、再び対話をして「君と今後を一緒に考えていこう、事前に話してくれよ」という気持ちで近づいたのでしょう。
どの立場から見るかで物語の食感というか見え方が変わる。本当にスゴい作品だとアニメ化で改めて思いました。
【今週のライナー】2週続けていないなー
今週もライナーが登場しない回でした。今頃ベッドの中で熟睡していることでしょう…。今週こそ出ると思っていたのですが読みが外れましたね…。
漫画(原作)は27巻収録
今回の話は、漫画原作の27巻に収録されています。原作との違いもたくさんあるので、まだ読んでいない方は必見です!
ちみキャラ4コマ漫画「調査兵団-ファイナル」
まとめ
進撃の巨人アニメ69話について考えたことや思ったことをつらつら語りました。もっと詳しい話は以下の動画で語っていますので、興味あればどうぞ
【進撃の巨人アニメ69話】原作には無かった追加演出をまとめて解説!エレンとハンジの会話も考察
ちなみにアニメ全話を見返したい方はAmazonPrimeがオススメです。放送翌日の昼12時に最速公開されますし、初月無料&月額料金も最安なので。
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【進撃の巨人】アニメファイナルシーズンを安く見る方法まとめ(見逃し・無料)
タキ
いつも楽しく、そして興味深く、よって面白く拝見・拝聴しております。
YouTubeをさほど使い慣れていない私ですが、関連で出てきた、進撃の巨人アニメの海外の反応の中で、なかなか鋭い考察をしている方を発見しました。
もしかしたら既にご存知かもしれませんが、
もしよろしければ、第69話『正論』のハンジとエレンのやり取りについて、更に深掘り考察して頂けたらと思います。
https://youtu.be/SWmFULJzdZc
恐らく、考察する彼等は原作派ではなく、アニメ派です。
原作の漫画を読んだ私としては、やはり厨二病イジリの印象が強く、アニメのトーンとのギャップにまず驚きから入る、謂わば先入観を持っていましたが、
彼等の考察を見て、なるほど、と解釈に感嘆した次第です。
同調した為、決して私のオリジナルの見解ではありませんが、エレンの心情の新たな発見であり、それがいま本当にクライマックスを迎える原作漫画に繋がる気がしてなりません。
ユミルちゃんとエレン、どちらもどの様な思考回路のもとにあるのか、エレンの「進撃に対する想い」と「仲間達に対する想い」を紐解く場面だったと個人的に改めて振り返った次第でした。
…ということを伝えるにはYouTubeのコメント欄だとお邪魔になる気がして(笑)
此方にて長文失礼致しました。
間もなく進撃の巨人は最終話を迎えてしまいますが、
引き続き陰ながら楽しみに、そして応援しております。