人類の8割を滅ぼした“天と地の戦い”は終結し、巨人の力はこの世から消え去った。始祖ユミルを縛り続けていたものの正体、彼女を苦しみから解放する力を持った人間がミカサだということ──そして、ひた隠しにしてきたミカサへの想い。エレンがすべてを打ち明けていたことをようやくアルミンは思い出す。エレンとの再会の約束を心に秘め、残された世界を平和に導くために歩み続ける。https://shingeki.tv/final/story/#/episode/94
道の世界を旅する二人
本で見た世界
エレンとアルミンの道ツアーが始まります。最初の場面は幼少期の2人が本を読んでいた場面です。ここはアニメ50話「はじまりの街」で幼少期のエレンとアルミンが本を読んでいた場所です。幼少期エレンが初めて自分の不自由さに気づき、外の世界に興味を持ちました。この時、エレンは外の世界の夢を見るアルミンの輝く目を見ます。
「炎の水」は溶岩のことであり、パラディ島の元ネタであるマダガスカル島は活火山はないので初めて見た光景だったでしょう。
「氷の大地」はおそらく北極圏のことであり、2人はオーロラを見ています。「
砂の雪原」は砂漠かと想像しますが、漫画では「地鳴らし」後の大地が描かれることから皮肉的な表現かと思います。
※ちなみにパラディ島にも雪は降ります。
海の2人
海の場面を挟むのは幼少期アルミンの夢を思い出させます。 アルミンがエレンの顔を殴る場面はエレンの表情や効果音、殴り慣れていないアルミンの手首などコメディー感もありました。 エレンはアルミンに本音を話します。 「10年引きずってて欲しい」 「ミカサに幸せになって欲しい」 「死にたくないけど…」 幼馴染2人を思うからこそ、2人に嫌われようとしていたことが分かります。
未来の記憶
エレンがなぜ地鳴らしの光景や未来を見ることができたのか?おさらいします。
アニメ59話「壁の向こう側」の勲章授与式でヒストリアの手の甲にキスをしたエレンは ここで初めて「未来の記憶」を見ます。前提として知性巨人を持つ者は「過去の継承者の記憶」を見ることができます。その記憶は血縁者であれば、より強く影響すると言われています(漫画24巻95話「嘘つき」)。
そこで重要になるのが「進撃の巨人の能力」は「未来の記憶」を見ることができるということです。 時系列でまとめると以下のようになります。
- エレンは血縁者であるグリシャの記憶を見る(継承者の記憶)
- グリシャは未来エレンの【地鳴らし】の記憶を見る (進撃の巨人の能力)
- グリシャが見た【地鳴らし】の記憶をエレンが見る(継承者の記憶)
1.はアニメ56〜58話の”世界の真相編”(https://takichannel.com/shingeki/story/grisha-history)の話です。
エレンは地鳴らし後の「ミカサがもたらす結果」に行きつく為だけに進み続けた、と言っています。エレンは「自分が死ぬこと」「巨人の力が消えること」は分かっていたようですが詳細に全てを知っていたわけではなさそうです。
ダイナを母さんに…
「始祖の力がもたらす影響には過去も未来もない、同時に存在する」
「だから、仕方がなかったんだよ。あの日、あの時、ベルトルトはまだ死ぬべきじゃなかった」
「だから、見逃して、(母さん)に、向かわせたのは」
というセリフがあります。漫画では「母さんに」というところは「…」となっていましたが、アニメでははっきりと「母さんに」と聞こえたのが驚きです。
アニメオリジナル描写
血の海
アルミンがずっと夢に見ていた青い「海」で2人が会話します。本音を打ち明けたエレンに対してアルミンは他に解決策がないか探そう、と問いかけます。漫画ではエレンの「許されるわけがないだろう…」というセリフで場面は踏み鳴らされた大地へと変わります。しかし、今回のアニメでは「血の海」というおぞましい景色に改変されました。
髪の毛・歯
原作でも「髪の毛」と「歯」は描かれていますが、アニメではよりおぞましさが増していました。エレンが血の海から「髪の毛」と「歯」を掬いあげてる描写はグロテスクさがあります。諫山先生は地鳴らしの残酷さや許されなさを表現していたのだと思います。
セリフ
セリフの改変もたくさんありました。
①決まっている未来
エレン「お前たちが救える人類は2割までだ。もう…決まっている」
アルミン「決まってる…!?自分で決めて自分で殺したんだろ?」
エレン
「もう何度も…何度も試みては失望したが…未来の記憶は寸分たがわぬまま起こることは変わらなかった。アルミン…お前が言った通り…オレは自由の奴隷だ…」
エレンは未来の運命にむかって進んでいたのです。「自由の奴隷」という発言は、 アニメ73話「暴悪」でアルミンの「どっちだよクソ野郎に屈した奴隷は」という言葉がエレンに響いていたということでしょう。
②仲間の死
アルミン「すべては僕たちのためにやったというのか?」
エレン
「いいや、違う。なのでか分からねぇけど、やりたかったんだ。すべてはお前らを守るためだって思ってた…。だがサシャもハンジさんもオレのせいで死んで、フロックたちと殺し合いまでさせることになった…。
エレンは未来の記憶に向かって動いていましたが、全てを知ってるわけではないので、その過程で大事な仲間が死んでしまうということは知らなかったのでしょう。
③バカ
アルミン「なんてバカなことを…」
(中略)
エレン「バカだからだ。どこにでもいるありふれたバカが力を持っちまった…。だからこんな結末を迎えることしかできなかった。そういうことだろ?」
バカという強い言葉で自分を責めています。地鳴らしに至ってしまったことを自分の責任として受け入れていることが分かります。
④アルミンの寄り添い
アルミン「この世から人を消し去ってしまいたいと思ったことなら僕にもある。エレンに外の世界の本を見せたのは僕だ。誰もいない自由な世界をエレンに想像させたのは僕だ。」
このあたりはNHK「インタビューここから」(nhk.jp/p/a-holiday/ts/M29X69KZ1G/episode/te/BVNN97R369/ )で語っていました。
「当初からやりたかったのは被害者加害者の視点を切り替えてある段階になったらこっち側の視点をまったく見せなくするという。その事によって今までの話がまったく別のものに見える(中略)物語の主人公って無意識に善人じゃないです。が主人公の行いが正しいって見方があると思いますがそれって自分の主観と重ねてるからだと思うんですね。自分の主観は基本正しいって無意識に思いがちでは思いますが誰でも加害者になる可能性はあるし誰でもひどい人間である面は誰の中にもあるのではないかという事を何か描こうとしてるなとは思いますね。
エレンの加害者性はまさにこれに当たるでしょう。アルミンが寄り添うことでエレンだけが異常じゃない、ということを伝えようとしているのだと思います。
⑤貝殻
アルミン「ようやく気づいてくれたのか…いつでも足元にあったのに…常に遠くばかり見てるから…ありがとうエレン。僕に壁の向こう側を、この景色を見せてくれて…。これは僕たちがやったことだ。だから、これからはずっと一緒だね。」
アニメ59話「壁の向こう側」で出てきた貝殻のリフレインです。貝殻については諫山先生がインタビューで語っています。
アルミンは”海にしかない物”の象徴である貝殻を手に、エレンに「これ見てよ」と語りかけます。でも、肝心のエレンはそれに見向きもしない。(中略)”夢の終わり”というか、”少年期の終わり”という意味を込めています。
(進撃の巨人キャラクター名鑑/諫山創/講談社
)
⑥共犯者のアルミン
アルミン「あればだけど…地獄で。8割の人類を殺した罪を受けて苦しむんだ。2人で」
エレン「先に待ってる、地獄で」
アルミン「うん、ずっと一緒だ」
アルミンが共犯者として寄り添うセリフが追加されました。
自由の奴隷・物語の奴隷
アニメ73話「暴悪」で“変わったエレン”に「どっちだよ クソ野郎に屈した奴隷は」とアルミンは問います。
過去のインタビューでも「奴隷」についてこのように語っています。
Q.諫山先生は「進撃の巨人INSIDE」などのインタビューで「エレンはストーリーに踊らされている」「エレンは物語の奴隷だった」と仰っていました。その印象は今も変わりませんか?
A.「踊らされること」が、エレンというキャラクターの本質になってきた感じです。ミカサとアルミンも、エレンを軸にして考える癖がついてしまっていて…
(進撃の巨人キャラクター名鑑/諫山創/講談社
)
海を見るまでは「物語の奴隷」でしたね。(中略)でもその「奴隷問題」は最後まで『進撃の巨人』の軸になっていくと思います。
(1冊でわかる!進撃の巨人ストーリーガイド/諫山創/講談社
)
「終尾の巨人」のビジュアルについて肋骨は「檻」を思わせます。本体は吊るされた男であり、操り人形のように見えます。自由を求めたエレン自身が未来の自由のためにいちばん不自由だった…という皮肉な光景です。エレンは未来の記憶に向かって突き動かされていて、その記憶にたどり着くために行動していた、ということでしょう。
アルミンの「ありがとう」
「道」でのエレンとアルミンの会話については諫山先生が何度も考え直しています。
- 進撃の巨人34巻Ending掲載のネーム→「ありがとう」「僕たちのために…人類を虐殺してくれて」「この過ちは絶対無駄にはしないと誓う」
- 別マガ掲載→「ありがとう」「僕たちのために殺戮者になってくれて」「この過ちは絶対無駄にしないと誓う」
- 単行本掲載→「ありがとう」「僕たちのために殺戮者になってくれて」「君の最悪の過ちは無駄にしないと誓う」
1,2は地鳴らしについて皮肉めいた表現で非難しています。3では地鳴らしに対して「最悪な過ち」と強く非難しています。これらについてもインタビューで語っています。
エレンが行った最低最悪の手段をアルミンは肯定した訳ではありませんが、本人の意思とは関係なく大虐殺の恩恵を受けてしまう。アルミンは到底理解し得なかったエレンと最後の別れを迎え、「殺戮者になってくれてありがとう」という強い言葉で自分も共犯者であると伝え、少しでもエレンに寄り添いたかった。
(進撃の巨人キャラクター名鑑FINAL/諫山創/講談社)
このように何度も書き直され、今回のアニメで大きく改変されます。アニメでは、エレンの気持ちがより詳細になりましたし、アルミンの立ち位置がより明確になりました。伝えたい思いを正確に読者に伝えるのは難しいのだと思いました。
同時掲載された「友人」回
別冊少年マガジンで最終話と一緒に掲載されたのが漫画69話「友人」です。アニメではシーズン3の47話(同タイトル)です。 この話は壁の王ウーリ・レイスと大量殺人鬼の切り裂きケニーの友情が描かれます。その重要なセリフを紹介します。
ウーリ「お前は暴力を信じているな?」「それは避けがたいこの世の真実だろう」「だが滅ぼし合うほかなかった我々を友人にしたものはいったい何だ?暴力か?」
ケニー「お前にバカデカい腕でつまみ上げられなければ」「俺はお前の頭にクソを詰め込んでただろうな」「それこそ“友人”とやらになる前によ」
ウーリ「ああ避けがたい真実だ」「それでも私はあのときの奇跡を信じている」
「進撃の巨人」という弱肉強食の世界で暴力ではなく対話で和解ができた2人。世界全体で見ればミクロな出来事だったかもしれない。しかし、この奇跡が広がればこの世界は変わるかもしれない、ということを思わせます。 一方で、理想論では解決できないことも現実です。改めて難しい問題を扱っていることが分かります。
エレンに呼び出された仲間
アルミン
アルミンが言う通り、ミカサの選択でエレンが死亡します。そして、ユミルが成仏することで巨人の力が消えました。 アニメ88話「地鳴らし」時の船でオディハに向かう途中に「道」に呼び出しています。時系列でまとめると以下になります。
- アルミンたちはパラディ島を出てオディハに向かう
- 地鳴らし進行中にエレンは「自由だ」(ラムジーを踏み潰す)
- エレンがアルミンを「道」へ呼び出す(記憶を忘れるように仕向ける)
- アルミンがハッとして現実へ戻り、アニと船上ラブコメ開始
- エレンの死後に「道」の記憶が戻る
この順番が大事です。エレンを殺すことはお膳立てされた英雄になるためではなく、アルミンの意思だということです。
ジャンとの会話(想像)
「思い出したぞ、律儀なクソ馬鹿野郎」とジャンが言っています。 律儀とはなにか?と考えると、ミカサのことが好きなジャンに対して「オレが死んだ後、ミカサを頼んだぞ」とか言ったのかな、と想像できます。 アルミンにすら殴られるまで本音話さなかったエレンですから、もしかしたらジャンとは喧嘩をしているかもしれませんね。
コニー(想像)
漫画では「母ちゃんも人に戻る」という話をされていたコニーですが、アニメではこのセリフはカットになっていました。 もしかしたら、ウォール・マリア奪還作戦前夜のように「コニー、お前は天才だからな」などと言われたかもしれません。そして、サシャの死に関しても謝罪をしてわだかまりの解消していたらいいな、と思います。
ライナー(想像)
「お前ってやつは」とライナーが言った通り、ライナーの苦しみに寄り添う話をしたかもしれません。 あるいはエレンから「お前のお陰で進めた」というような、皮肉ではない心からの感謝があったかもしれません。
アニ(想像)
「長生きしろって?あんたは?余計なお世話、死に急ぎ野郎」とアニが言っていました。
ジャンの代わりにアニが言うのも良いです。これは女型戦で「死に急ぎ野郎」という言葉で動揺したアニにとっては重要なセリフです。
アルミンやジャンたちには「長生きしてくれ」と、トロッコの回想シーンで伝えていました。これをアニにも伝えたことが分かります。
アニメ69話「正論」でエレンが104期の仲間たちに「お前らが大事だ」と頬を赤らめる夕暮れのシーンです。
ミカサ
他のメンバーはエレンの死後に記憶が戻ったが、ミカサはエレンが死ぬ前に「道」で会っていました。なので、ミカサだけが泣いていないというのが良いです!愛する人のために覚悟を決めたという、強さを感じます。ミカサとの「道」での記憶はアニメ93話「長い夢」で詳しく解説しています。
会ってない人
リヴァイはアッカーマンなので呼び出していないでしょう。 ピークも「私もお話したかったなぁ」と言っていたので会っていないでしょうし、ガビ・ファルコ…も呼び出してはいないと思います。
リヴァイと調査兵団
名もなき兵士
アニメ9話「左腕の行方」で「このまま…何の役にも立てずに死ぬのでしょうか?」名もなき兵士の問いにリヴァイは「俺は必ず巨人を絶滅させる」と誓います。 アニメ66話「強襲」でリヴァイは他者に「生きろ」と言い続けました。一方で「心臓を捧げよ」という言葉をこれまでに使いませんでした。なぜならこの言葉は「人類のために、自分(の弱さ等)を捨てて動け」「目的のために、命を捨てろ」という意味合いがあるからです。
調査兵団たち
アニメ53話「完全試合」でエルヴィンが「仲間たちは俺らを見ている捧げた心臓がどうなったか知りたいんだ」と言います。それに応えるようにリヴァイは「見ていてくれたか?」と言います。原作以上に兵長が泣いている描写があります。ここのシーンはリヴァイと調査兵団の歩みを感じて感動します。そして、最後の「心臓を捧げよ」のポーズをして戦いは調査兵団たちの戦いは終わりを迎えるのでした。
ジャン・コニーとサシャ
親交の深いジャンとコニーの目の前にサシャが現れます。漫画でもジャンがコニーをなぐさめていたのですが、アニメの方が分かりやすく描かれています。
※その後ろの方でファルコ・ガビのコメディはあえて分かりにくく描かれています。
マーレ戦士たちの再会
ライナー親子の再会
ライナーの母カリナは息子を復讐の道具としていました。
アニメ62話「希望の扉」で帰省したライナーが横になっている時、ベッドから脚がはみ出しています。成長したライナー用のベッドを新調していないのが象徴的です。地鳴らしが起きたことでライナーに対する今までの過ちに気づき後悔します。
巨人の力が消えた後、母カリナに対面したライナーが視線を逸らすのが妙にリアルです。
ライナーの「鎧の巨人じゃないみたいんなんだ」という言葉に対してカリナは「それはよかった。ずっとごめんね、これ以上なにもいらなかったんだよ」と涙ながらに言います。
ライナーが名誉マーレ人でなくても関係ない、1人の息子として愛しているということでしょう。
これはアニメ48話「傍観者」でエレンの母カルラのような無条件の愛を表しています。「進撃の巨人」は親子の愛の物語でもあります。カリナの場面だけ繋ぎ合わせれば「Attack on Titan〜Karina to Carla〜進撃の巨人〜カリナがカルラになるまでの物語〜」という作品になりえるでしょう。
アニと父の再会
アニメ86話「懐古」でアニは父親は死んでいると思っていました。そんな父とやっと再会し抱擁します。 ずっと戦い続けてきたアニの長い物語も終わりを迎えます。
立体機動装置を捨てる二人
ミカサ
ミカサが調査兵団に入ったのはエレンを守るためでもありました。ミカサにとって「立体機動装置」はエレンを守る道具です。ミカサがこれを捨てるのはエレンから学んだ「戦え 戦え」という考えからの解放とも言えるでしょう。
アルミン
アルミンはアニメ10話「応える」でキッツ隊長を説得します。その際に立体機動装置を捨てて攻撃の意思がないことを示します。今回のミュラー長官との対話でもリフレインとして描かれていました。立体機動装置は巨人を倒すために作られたものです。巨人の力が消えた今、それは必要ないことを示唆しています。
これらは「暴力」から「話し合い」へフェーズが変化しているとも言えるでしょう。 アニメ88話「地鳴らし」でもミュラー長官が「もしも再び…未来を見ることが叶うなら二度と同じ過ちは犯さないと…私は誓う」と言っています。アルミンの説得を受け入れてマーレとの関係を築いていくために動いていくのではないでしょうか。
英雄アルミン
仕立てあげられた英雄については、アニメ64話「宣戦布告」の英雄へーロスの話と重なります。
表の歴史では「英雄へーロスが、フリッツ王を退けた」とされていますが、真実の歴史は「フリッツ王がお膳立てして、巨人大戦を終結した」という事実があります。
今回も同様に表の歴史として「英雄アルミンが、巨人エレンを討ち取った」とされていてこの物語が世に伝わるでしょう。裏の歴史では「エレンがお膳立てして、ミカサがエレンを討ち取った」それをアルミンが「私が殺しました」と語ります。
さらに口上も注目です!
「パラディ島のエルディア人アルミン・アルレルト」「進撃の巨人エレン・イェーガーを殺した者です。」
この言葉は悪魔の末裔エルディア人を代表する者がエルディア人のエレンを殺し、世界を滅ぼす地鳴らしを止めまたということです。これはアニメ55話「白夜」であったエレンの「人類を救うのはアルミンだ」という言葉そのものです。
巨人の消滅と始祖ユミル
光るムカデの存在
約5億年前のカンブリア紀の海に生息した葉足動物の一属。上下・前後とも逆さまに誤解釈されて、復元像が複数回にわたって更新されたことで有名です(fromWikipedia)。
これが面白いのは
「進撃の巨人」の世界を象徴している点です。文字が逆・太陽が登る方角も逆・因果も未来から過去(進撃の巨人の能力)・思想や見え方も逆点するということを象徴しています。
※「立ち位置が変われば正義は牙を剥く」というアニメ3期エンディング「暁の鎮魂歌」の歌詞にも共通します。
ミカサの頭痛
アニメ33話「追う者」・アニメ73話「暴悪」などでミカサの頭痛が描かれました。
ミカサは始祖ユミルに「あなただったのね、ずっと私の頭の中を覗いていたのは」
と語りかけます。
「ミカサの頭痛は家族を失ったトラウマから来たもの…」とも捉えられますが、ユミルが覗いていたからということでもありそうです。始祖ユミルはミカサが自分の思いにどう折り合いをつけるのか、その末に愛する人に何をするのかを見ていたのでしょう。
始祖ユミルの豚逃し
豚を逃がすアニメーションも追加されました。 ユミルの微笑んだ表情は良いことをした感がありますし、なにか変わるかな?という希望にも見えます。エレンのように「なんでかわかんねぇけどやりたかった」という好奇心からかもしれません。好奇心は進撃の世界で重要な要素です。 アニメ56話「地下室」でエレン父のグリシャは妹フェイを連れて壁の外へ行きましたし。アニメ第1話でも父グリシャが「地下室を見せてやろう」と言ったのも、エレンが調査兵団になりたいという好奇心がきっかけです。
豚逃しの容疑
アニメ80話「二千年前の君から」で始祖ユミルは豚を逃した罪で村を追放されます。大人たちは無知なユミルを生贄にしたとも捉えられました。しかし、今回の描写で始祖ユミル自身が豚を逃していたことが判明するので、この辺りの見え方が変わってきます。始祖ユミルの表情は罪の重さを知らなかったようにも見えました。村人たちは容疑をかけられた被害者であり、困惑した表情だったのです。このノンバーバルな表現が秀逸でした。
始祖ユミルの未練
アニメ80話「二千年前の君から」で始祖ユミルは男女のキスを見つめていました。これは奴隷ではない男女であり、お互いに愛し合っている様子がうかがえました。
ジークが言う通り、始祖ユミルには未練があったということですが「愛」が重要なのでしょう。
始祖ユミルは奴隷としてフリッツ王の子どもを産みますが、実際にフリッツ王を愛していたのです。そして、始祖ユミルはフリッツ王をかばって死亡します。フリッツ王から愛されたい、という呪いから解放してくれる誰かを求め、2000年間苦しんでいました。愛とはそのようなものであり、そのような事実があるだけなのでしょう。
始祖ユミルが見た光景
つながりを求めた始祖ユミルは「生首エレンにキスミカサ」の姿を見て微笑みます。愛することは隷属でも尽くすことでもない、言いなりになることでもない、ということを感じたのでしょう。最後にミカサの前に現れて、ユミルの脳裏に浮かぶのは「違う選択」でした。 アニメ80話「二千年前の君から」で始祖ユミルがフリッツ王をかばって死亡する場面のIF世界が描かれます。
ユミルは娘から愛されていたこと、同時に自分の中にも娘たちへの愛があったことに気づくという描写です。 もしもあの時フリッツ王を助けていなかったら、自分の死後に自分の体を娘たちが食べて巨人の力が受け継がれる未来は待っていなかった、という幻想かもしれません。
3年後の世界(他国)
巨人の力の継承者たち
知性巨人の継承者は「ユミルの呪い」にかかっています。これは、知性巨人の継承者は継承後13年で寿命が尽きる、という呪いです。これによりアニ・ライナー・ピークは残り2年の命でした。
漫画96話「希望の扉」で語られますが、アニメでは任期の話はカットされています。
「3年後」の世界である理由はこの呪いが解けたことを意味しているのでしょう。ライナー・アニ・ピークが呪いが解けて生存しているということは、アルミンも「ユミルの呪い」が解けたと分かります。
リヴァイ
漫画のラストではロンドンのような場所(ビッグベン・ロンドン橋)に飛行機も飛んでいる様子が描かれました。
アニメでは難民キャンプで子どもたちを支援する様子に変更されます。 アニメ87話「人類の夜明け」でピエロがリヴァイにキャンディーをくれたように、リヴァイが子どもたちにキャンディーを配ります。人類最強の飴配りおじさんの誕生です。 戦いから降りた「ただのリヴァイ」が命を救う活動をしている姿が感動的です。口は悪いけれど人情深くて優しいリヴァイは、きっと子どもたちに愛されるでしょう。
ガビ・ファルコとイェレナ・オニャンコポン
漫画ではロンドンっぽい場所にいたメンバー。
彼らはリヴァイとともに復興支援をしています。地鳴らしで変わってしまった生態系を復活させようと植樹をしています。次世代を担う子どもたちの未来に向けた動きです。
セリフは音声がありませんが、オニャンコポンとイェレナも描かれました。荷物を運ぶオニャンコポンが声を掛けるのはイェレナです。イェレナが運ぶ荷物の箱の中にはボールとグローブが入っていて、ジークを連想させます。
※ファルコとガビの植樹は画集「FLY」の特典、「進撃の巨人」35巻の表紙にも描かれています。(twitter.com/shingeki_FLY)
子どもたち
アニメでは鳥を追いかける3人の子どもが描かれます。エレン・ミカサ・アルミンの幼馴染3人のリフレインです。国や時代が違えど、自由を求める子どもたちの心は変わらないのでしょう。
3年後の世界(パラディ島)
ヒストリアの娘
母として子どもを育てるヒストリアとその家族が描かれます。ケーキに飾られた3本のロウソクから娘が無事に3歳になったことが分かる演出です。
ケーキに関しては、漫画では質素なケーキでしたがアニメではフルーツ盛り合わせの豪華なケーキになっていました。
ヒストリアの子どもが無事に育っているということは、知性巨人の赤子継承が起きなかったことを意味します。これは知性巨人の根絶を示唆しています。
赤子継承とは知性巨人が死亡した時にそれを継ぐものがいなければ、その時に産まれた赤子に継承される設定のことです。地鳴らし中に獣の巨人のジークが知性巨人を継承せずに死亡しますが、ちょうどその時にヒストリアの娘が生まれた描写があります。本来であれば設定上知性巨人の赤子継承が行われたのはヒストリアの娘だったでしょう。そうなれば、ヒストリアの娘が13年で死ぬ運命だったのです。
ヒストリアの手紙
アニメではヒストリアの立ち位置や手紙の内容が漫画と微妙に違います。 漫画では「巨人から人間に戻ったコニー母や、ジャンの家族を守る」という話がありました。アルミン達と何かしらの手段でやり取りもしていた雰囲気もありました。しかし、アニメではまるごとカット。アルミン達との手紙のやり取りはこれが最初なのでは?と思わされる描写になっていました。手紙の内容は以下です。
「巨人がいなくなっても争いはなくならない。エレンは知る限りの未来を私に伝えました。それ以上先の未来が見えなくても、この未来だけは鮮明に見ることができました。この結果はエレンだけの選択ではありません。私たちの選択がもたらした結果がこの世界なのです。私たちは戦わなくてはなりません。これ以上戦わないために。再び安寧とは無縁の日々を生きることになろうとも、彼が私たちに望んだ人生ではありませんが彼が望もうと望むまいと、私たちには託されました。残された猶予をどう生きるかを、この巨人のいない世界を。」
兵団
リコとヒッチが描かれます。漫画ではスルマと噂された人物も描かれていました。
エンブレムが「自由の翼→銃の翼」に変わっているのも兵団の変化を示唆しています。立体機動装置も使っている所からアルミンが捨てたことと対称的に暴力による統治を思わされます。
エレンの言葉の「勝てば生きる負ければ死ぬ」「戦わなけければ勝てない」「戦え戦え」という言葉が独り歩きしている感じもします。 アニメ83話「矜持」でも市民が軽々しく「心臓を捧げよ」という場面も想起させられます。言葉が持つ力を考えさせられます。
市民
商会の会長フレーゲルや新聞記者のピュレとロイの様子も描かれます。似た構図でアニメ47話「友人」の戴冠式の穏やかな表情が描かれましたが、当時と比較すると曇った表情なのが分かります。 サシャの父アルトゥルやニコロ、カヤたちも浮かない表情をしています。
港の出迎え
ヒストリアと二度と後悔しないキヨミ様(Ver2.0)とともに港で104期生たちを出迎えます。 漫画では…黒髪じゃない人々はヒィズル国以外の人かな?と思いましたが、アニメでははっきりとヒィズル以外の国の人種ということが分かります。他国との外交があることが予想されますし、キヨミ様が手引きしたのだろうと推測できます。
3年後の世界(104期生)
ヒストリアの手紙の内容から「より主体的に自分の役割を全うする途中」という感じが伝わりました。 そして、104期生もヒストリア任せにせず、それぞれの役割を全うしようとする姿勢を感じます。和平交渉の連合国大使として大変な道のりの途中であることが伝わります。
ライナー
ライナーについて諫山先生が以下のように語っていました。
壁を壊してシガンシナ区を壊滅させるという取り返しのつかないことをしたライナーが、その罪に苛まれながらもジャン達との関係を憎まれ口を叩き合える間柄にまで修復して、気持ち悪くてデリカシーにかける面もある。そのようなライナー本来の姿、商品的に都合が悪い部分も含めて人間として描きたかった
。
(キャラクター名鑑FINAL/諫山創/講談社
)
人妻ヒストリアの手紙を嗅ぐ様子が原作通り気持ち悪い感じで表現されていてよかったです。アニメ18話「巨大樹の森」の女型戦後、助けに来たヒストリアに「結婚したい」と言っていたのが懐かしいです。
ジャンとライナーの関係にも変化がありました。ライナーの裏切りが発覚してからは敵対する仲になりましたが、アニメ84話「終末の夜」のシチューを食べる回でライナーが懺悔します。ここでジャンが「んんんん」と言いながらライナーをボコボコに殴ります。
その後、ジャンとコニーはパラディ島を脱出する際に大勢の仲間を殺す裏切り者となりますます。アニメ88話「地鳴らし」でジャンは「お前を責める資格なんてなかったんだ」、コニーも「辛かったよな…」と罪を背負う人間としてライナーを理解するのです。
ジャンとライナーの和解のシーンで印象的なのは「俺”たち”は調査兵団」という発言です。訓練兵時代から数年、仲間として寝食を共にし戦っていた時間は消えることはないのです。「人類を救う」ために動くライナーは「調査兵団」の一員であるということです。
ライナーはこの一言でどれだけ救われただろう…と思います。そして、ライナーはジャンに「馬の図鑑」などと軽口を叩きあえる関係に再修復するのです。
ジャン
髪の毛を整えるジャンは「歴史の教科書を読む女学生に」という言葉は格好をつけていたむかしのジャンみたいで憎めないです。写真という文化が入っているのも文明の発達を感じます。
アニメでセリフが追加されました。「あのバカ野郎が押し付けた世界の英雄の役目がこれだ。なにが長生きしてほしいだよ」という言葉。エレンのことは死に急ぎ野郎バカ野郎と言っていましたが、死んでしまったので”死に急ぎ”という言葉がなくなったのは切ないです。
コニー
漫画では「ジャンの親族と母ちゃんを保護してくれた」というセリフがありましたがカットされました。
アニ
アニの 「あんたたちだってはなから死ににきたわけじゃないでしょう」という言葉は運命に立ち向かう姿勢を感じます。 それから、アルミンが調査兵団の話をしているときに「私は憲兵だけど…」と静かにツッコミを入れるのがよかったです。
ピーク(非104期生)
ピークとジャンに恋愛あるのか?と思わせる雰囲気もありましたが違うようでした。 アニメ3話「絶望の中で鈍く光る」でジャンは黒髪が好きという描写がありました。ピークも黒髪なのでもしかして…と思わされました。
アルミン
アニメ68話「義勇兵」でエレンとアルミンの回想シーンでの会話があります。これはレベリオ襲撃前です。
アルミン「時間をかけて肩書きを抜きにして人どうし向き合えば」「分かり合える」
エレン「誤解って何のことだよ?」
アルミン「だから僕たちは怖くないって…」
エレン「世界から見れば俺たちは巨人に化ける怪物だ、そこに誤解はないだろ?」
アルミン「でも仲良くなれたマーレ人もいる」「それだって時間をかければ…」
エレン「そうだ時間を稼ぐためには手出しできねえようにしてやるのだ」
「巨人になれる力」が消滅した今「人」と「悪魔」という関係は消えて「人」と「人」として話し合いにつける。 しかし、差別の痕は残っているし、巨人の力が無くても問題は山積みです。 最後に残されたのは「全てを解決する魔法の杖」ではなく「地道な話し合い」「相手をわかろうとする姿勢」ということです。
アニメの追加セリフで「またこうして地獄に向かっていることが答えさ」「調査兵団は夢見がちで諦めの悪い連中だから」 自分たちの物語を話す、というアニメ第1話冒頭のアルミンのナレーションと重なる部分です。
3年後の世界(あの丘の木とミカサ)
ミカサが作ったエレンの墓
墓標には「サイアイノアナタ ココデトワノ イネムリ二ツク(最愛のあなたここで永久の居眠りにつく)854」と刻まれています。
(※漫画では「トワニ」)
「永久の”眠り”」ではなく「永久の”居眠り”」というのがポイントです。エレンがいつまでもそこに存在していて、生きているような表現を感じます。ミカサの心には今も穏やかに居眠りをしているエレンの姿があることが伝わります。
そして、アニメではミカサが幼少期の自分たちの幻影を見る描写が追加されます。
845年の超大型巨人襲来前の木陰で昼寝するエレンとそれを愛おしく見つめる自分の姿です。ミカサはそれを見て漫画以上に泣いていました。
マフラーを巻く鳥
泣き崩れるミカサの前に現れたのは一羽の鳥です。ミカサのほどけたマフラーを鳥が巻き直し、驚くミカサ。 そして、ミカサが「マフラーを巻いてくれてありがとう」と言うと鳥は空高く飛び立ちます。 アニメ37話「叫び」の時のかわいいミカサが「マフラーを巻いてくれてありがとう」と言う場面と同じ角度で微笑んでいます。
原作連載時はこの鳥は「トウゾクカモメ(Pomarine Jaeger)」ではないかという話もありました。放送後にエレン役の梶さんが Xのプロフィール画像を鳥に変更していました(twitter.com/KAJI__OFFICIAL)。これはあの鳥はエレンであったと考えますよね?時間を超えてエレンはミカサの傍らにいるということでしょう。
アニメ6話「少女が見た世界」でエレンが初めてミカサにマフラーを巻いた時のように、心に「愛」と「ぬくもり」を与え続けている。エレンはずっと傍らで見守っていてくれているということでしょう。
その後の世界
「あの丘の木」の場所
この場所は、 エレンが昼寝をしていた場所・ミカサがエレンを埋葬した場所・アルミンがジークに語った「かけっこ」の場所です。ちなみに 漫画でも最終話のタイトルは「あの丘の木に向かって」です。
ミカサの人生と墓参り
エンディング ミカサのその後の人生が描かれます。「天と地の戦い」から3年さらに季節が7回巡ります(視聴者さんのコメントより)。 エレンの「オレが死んだ後も10年は引きずっており欲しい」と言っていたとおり約10年が経過することになります。 ミカサは死ぬ直前までエレンの墓を訪れていて家族も増えています。 そして、年老いたミカサの死が描かれるのは、エレンの望みだった「長生きして欲しい」の成就を表します。 パラディ島は滅ぼされること無く、ミカサも戦いに巻き込まれること無く、エレンが願った通り天寿を全うしたのでしょう。棺のマフラーは生涯エレンのことを大切に思っていて、死ぬその日まで、傍らには、心の中にはエレンがいたということでしょう。
寄り添うジャン
原作でもアニメでも、寄り添っていたのはジャンないかと思います。
「道」でエレンと話したジャンの感想は「律儀なクソばかやろう」というこでした。
漫画には指輪は無かったのですが、アニメではよく見ると指輪が描かれています。ミカサとジャンは10年後に結婚したのかもしれませんし、周囲にいるのはミカサの子どもの可能性もあります。
確実に言えることはエレン亡きあと、ミカサに寄り添い続けたのはジャンだったということです。棺のミカサにマフラーを巻いてあげたのも、ジャンかもしれません。エレンのことを生涯大切に思っているミカサに寄り添ったのではないでしょうか。
パラディ島の戦争
パラディ島の「丘の木」から見た「世界の変化・時間経過」も素晴らしいです。
未来都市感のある発展具合は我々の世界のその先の暗示のようです。
パラディ島の発展と崩壊がダイジェストで分かる演出でした。
アルミンたちの和平交渉はおそらく成功したのでしょう。少なくともすぐに戦争は起きてはいないですし、ミカサが死ぬまでは文明も発展し続けたのでしょう。ミカサの寿命から考えて最大80年は平和が維持されたと考えられます。
地鳴らしという悪夢を考えれば束の間でも平和が生まれたのが奇跡です。
漫画では…パラディ島への報復か氷爆石を狙った争いか、国同士の戦争とも思われた描写でした。しかし、アニメではテロや終末戦争感のある激しい攻撃が描かれます。
歴史は繰り返す。人は生きている限り傷つけ合う。悪意と暴力と略奪の連鎖を生んだのは「時間」であり、その過ちを後世に伝えて価値観を変えるのも「時間」であると感じます。
一方でそれを忘れ去るのも「時間」というのが残酷な世界です。これは「近未来」の警鐘のようにも感じるのが恐ろしいです。
2万年後の君へ
最後の少年と犬の話も漫画の最終章「あの丘の木に向かって」の一部で描かれました。少年が木に向かって行くシーンです。 崩壊した瓦礫が自然に飲み込まれるほどの長い年月の経過を感じさせます。パラディ島の再興は無かったということでしょう。さきほどの争いは人類絶滅寸前レベルの終末戦争だったのです。 LinkedHorizon 「二千年… 若しくは… 二万年後の君へ・・・」(©2013PONYCANYONINC. )で公式が2万年と発言しているのでそれくらいスケールの大きい話なのでしょう。そう仮定すると巨人がいたのは太古の神話という話になりそうです。
ミカサが埋めた「生首エレン」の「丘の木」は成長して、大きな洞に変わっています。アニメ80話「二千年前の君から」で始祖ユミルは巨大樹の洞で光るムカデに接触して巨人化します。
光るムカデ成分が生首エレンにしぶとく残っていたら…何かが起きてもおかしくないです。
最後は森に戻っていくというのもサシャの父が言っていた「この世界は巨大な森」という所に繋がります。
一方で当時と違うのは「始祖ユミル(少女)と追う犬」が「少年と仲間の犬」であるということです。
また、装備もしっかりしている様子から偶然や追われてではなく「あの巨大な樹が気になる」という少年の好奇心では?と思わされます。
ただし、この物語には好奇心と自由の果てに代償を払ってきた者たちがいた…ということを忘れてはいけません。 皆さんはどう思いますか? 最後に 諫山先生から完結後のメッセージをご紹介して終わります。twitter.com/anime_shingeki”