講談社の海外向けサイト開設にあたり、諫山創先生がインタビューを受けていました。
講談社の海外サイト(kmanga)は日本からはアクセス不可ですが、YouTubeの生配信アーカイブは見ることが可能です(2023年6月現在)
進撃ファンの方のために、諫山先生登場パートの内容を文字起こししました。質問部分の英語は、私の拙い翻訳ですのでご了承ください。
この記事の目次
諫山創先生による進撃の巨人紹介
「進撃の巨人は、人食い巨人が現れて、人類がほとんど食べられて、絶滅寸前で、大きな壁の中で、なんとか頑張って生きているという話です」
「主人公たちは立体機動装置っていうワイヤーアクションみたいな武器で、あと剣で、巨人たちと戦います」
きっかけは?
最初に読み切りを19歳の時に書いて、3年くらい空いたんですけど、読み切りの世界観を膨らませて書いてみるのはどうか?と担当さんから言われて、考えだしたことがキッカケで。巨人が人を食べてたら見た目的に面白いんじゃないかなと。
思い出のシーンは?
ライナーが自分の正体をバラすシーンで、そこはすごく講談社のネーム室で何時間も机に向かって考え続けて、なんか出てきたっていうシーンだったので。思いついた時は、すごく興奮したというか、良い演出ができたな、というところで想い出深いです。
好きなキャラは?
ジャンとかですかね…、いや、ライナーです(周囲で笑い)。実際に深く書いたのはライナーで、書きながら自分がそこまで思ってないキャラクターになっていったな、という。楽しかったな、手応えを感じたからですかね。
多くの章で主人公が不在なのはなぜ?(Many Chapters lack the protagonist)
一人の視点でなるべくやっていこうという考えが元々ない。進撃書く前に、2〜3個書いたんですけど、主人公一人の人物の視点で終止しているという感じじゃなくて、けっこう視点で変わっていたんで、僕としてはそれは普通の感覚で、普通にマンが書いてたらそうなってたって感じなんですけど
ストーリーとアートワーク、どちらが先ですか?>
あまり分けて考えて無くて、同時っていう感じですね、そのシーンとセリフというか。あまり分けては考えてないですね。
キャラをどうやって作りますか?
結構絵から入って、落書きとかしながら、この顔のキャラクターは、こんな性格かな、とか作っていった
どんな一ヶ月のスケジュール?
時間は作画に2週間、話作りに1週間、残りの1週間は休むという1ヶ月のスケジュールですね
いつエンディングについて計画しました?
最初にこんなストーリーラインでっていうのを考えるんですけど、もちろん詳しく考えてたわけじゃないんですけど、大体こういう流れで終わるって考えてまして。あとは毎月アドリブで増えていく部分があったっていう感じですね。最初は2巻まで出て打ち切りって確率が高かったんで、連載続けられるかどうか、っていうのが全てっていう必死な感じだったんですけど。「あ、これはちょっと人気出てきたな…」って辺りで、ヤケクソのような終わり方って言うか、そういう話で想定しているけど、このままでいいのかな?っていう。書いていくうちに、もう地盤が固まっていって、もうここまで書いちゃってるから最初になんとなく考えてた終わり方になったっていう流れですね
作品のメッセージは?
楽しんでもらいたかった、って感じですね。こういうの気持ち悪いよね、とか。こういうの面白いと思うんだけど、みたいな。メッセージがあるとしたら、単純にそんな感じですね。
アメリカへの印象は?
すごくエネルギッシュな方々が多くて、すごい元気っていう感じでしたね。その元気に圧倒される感じもありました。あと寛容な雰囲気が格好良いなと思いましたね
アメリカで幸せだったことは?
目の前で直接「面白かったです!」って言ってもらえて、普通漫画描いていたら、そういう機会ないんで、そういってもらえて嬉しかったです。部屋の中でずっと漫画を描いている日々だったんで、こんな遠くまで届いているのは感動しましたね
アメリカのファンに向けてのメッセージ
アニメだけ知っている人も、名前だけ知っている人も、まず初めに「こんなに絵が下手なの」とびっくりされると思うんですけど…。まあまあ、まあ、ちょっと、それでもなぜかすごい読んでもらったっていう、自分でもびっくりしてるんですけど、こんな下手な絵が読まれることになったかって確かめるという意味でも、ご一読願えればと思います