【進撃の巨人】第128話『裏切り者』【完全解説・考察】

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【進撃の巨人】128話「裏切り者」の解説・考察

進撃の巨人128話勢力図

裏切り者

「世界を救いに」という大きな目標を掲げたコニー達。しかし「まずやることが島の連中の皆殺し」という過酷な現実に絶望します。まさに、進撃の巨人で何度も描かれてきた「何かを変えるには、人間性を捨てる必要がある」という状況。血を流さずに飛行艇を奪うため、アルミンは作戦を練ります。

「車力の巨人を追っていた」

「奴らを追うために飛行艇を準備しろ」

 

アズマビト家を拉致するフロックに語りかけます。しかしフロックはその嘘を看破し、作戦は失敗。イェーガー派にアルミン、コニーの裏切りがバレてしまいます。

 

そして現れたのは、同じ夢を見ていた104期生。ダズとサムエル。「一緒に土地を増やして、肉を食おう」。希望を語り、肩を並べて戦っていた仲間たちと対峙することに。

 

サムエルはコニーに「裏切り者」と言葉を投げかけます。その言葉はコニーがベルトルトにかけたものと同じでした。残酷な世界は待ってくれません。コニーはダズ、サムエルを銃殺します。ユミルとヒストリアがつないだダズの命、サシャが救ったサムエルの命は、コニーによって絶たれることとなります。

 

今回の128話の一番のポイントは「裏切り者」と呼んだ相手を理解したことでしょう。幼馴染3人と対比される存在のマーレ国の戦士たち。

  • アルミンはベルトルトの心情を理解
  • エレンはライナーの心情を理解(とライナーが気づく)。

果たして、世界を救うと決めたアルミン達はどんな代償を払うのでしょうか?

 

ライナーの「やっぱりオレは…お前と同じだ」はどういう意味か?

ライナーがエレンの「やっぱりオレは…お前と同じだ」の意味を理解する。

英雄になりたかったライナー。

自由になりたかったエレン。

ライナーは壁を破壊しエレンはレベリオ収容区を襲った。「自分の目的」のために「誰かを犠牲」にすることを選ぶ。自分もエレンも進み続ける人間だとライナーは理解したんだと思います。

 

マガトの心理

マガトがアルミンたちに頭を下げたのはなぜか?マーレ国の教育が生んだ少女ガビ。彼女は、自らが数分前に「悪魔」と罵った相手に、土下座して、助けを求めた(127話)。その姿を見てマガトは、

  • 「頭を下げるべきだったのは誰か?」
  • 「自分のちっぽけなプライドは?」

そんなことを自問した夜だったはず。

 

サムエルとダズと裏切り者

コニーと「夢」を語った104期生のサムエルは、パラディ島を発展させることを夢見ていた仲間です。集団のための利益を2人とも目指していたが、サムエルは「パラディ島のため」、コニーは「世界のため」と範囲を違える。そして、「立ち位置が変われば 正義は牙を剥く」という状況に突入。

思い返すのは、コニーたちがベルトルトに投げかけた「裏切り者」という言葉。

 

「ただの悪」にしか見えなかった彼らにも、背景があり、事情があり、矜持があった。そして「裏切り者」という言葉は、元仲間のサムエルから、コニーの元へ返ってきます。そしてアルミンに去来するのはベルトルトの感情。

「誰が好きでこんなことしたいと思うんだよ」

「本当に仲間だと思っていたよ」

「騙したけど全てが嘘じゃない」

ベルトルトが「残酷な世界では、そうせざるを得なかった」ということをアルミンとコニーが理解した瞬間でした。

 

ダズが撃たない理由

ダズは銃を撃たなかった。仲間を殺す「勇気」が無かったからでしょうか?撃たないダズと、撃ったコニー。

両者を分けたのは、王政編の通過儀礼の有無。

 

コニーはすでに、人を殺した経験があり、目的のために動く覚悟も決めている。ためらってしまったダズの姿は、王政編で通過儀礼(人殺し)を済ます前の「104期生」とも重なります。

 

何が正しいか、何が間違いか

リヴァイの「何が本当に正しいかなんて、わからない」という言葉が改めて響く回でした。マガトが謝罪した「軽々しく語ってしまった正義」も重なって、考えさせられます。

何が正しい、何が間違い。

何が正義か、何が悪か。

 

それは「立ち位置による」のかもしれなく、絶対的な正しさ・正義は無いのかも。例えば、

  • エレンから見た、パラディ島を侵略するライナー。
  • ライナーから見た、世界を滅ぼすかもしれないエレン。
  • マガトから見た、殺すべき島の悪魔。
  • コニーから見た、世界を救うことを妨害するサムエル。
  • サムエルから見た、パラディ島の安寧を脅かすコニー。

果たして彼らは「悪」と言い切れるのか?

 

進撃の巨人は残酷な世界

進撃の巨人127話で掲げた

  • 「世界を救う」
  • 「話し合いで何かが変わる」
  • 「立派な兵士になる」

という理想に対して、突きつけられる現実はなにか?「まずやることが、島の連中の皆殺し」。この世界は残酷。そして、戦わなければ勝てない。進撃の巨人はどんな物語か、改めて思い出した回でした。

 

32巻127話『終末の夜』
128話『裏切り者』
129話『懐古』
130話『人類の夜明け』

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