【進撃の巨人】第127話『終末の夜』【完全解説・考察】

タキ

TwitterYoutube もやってます。

【進撃の巨人】127話『終末の夜』の解説・考察

進撃の巨人勢力図127話時点

ジャンの妄想相手はミカサ?

ジャンが妄想するシーンから127話は始まります。126話でフロックからイェレナ・オニャンコポンを車力の巨人が誘拐する前夜。ジャンとミカサはハンジと話して「エレンを止めるために動く」ことを決断。ここで注目なのがジャンの妄想相手の特徴

  • 頬の傷
  • 黒髪
  • ジャンはミカサが好き

おそらくは、ミカサですよね。セントラルでの幸せな結婚生活を思い浮かべているので「行くな、考えるな、このままじっとしていれば良い暮らしだ」と自分に語りかけているのが切ないです。

 

骨の燃えカスが許してくれない=「マルコ」

マルコはエレンたち104期生の同期。アニ、ライナー、ベルトルトに殺されて早々に物語から退場した。一番のポイントは、ジャンと仲が良かったこと。今回の話では、そんなマルコのことをジャンは思い出した。126話で「骨の燃えカスが許してくれない」と言っていたのはマルコのことです。

 

イェレナの整理

イェレナは「みんな人殺しの罪を背負っている」ことを語ります。整理すると

  • アニ、ライナーたち →パラディ島の兵士を殺した&マルコを殺した
  • アルミン、コニー、ミカサたち →レベリオ収容区でマーレ兵を殺した
  • ガビ →サシャを殺した

という感じで、みんなで世界を救うことに酔いしれているけど、お前ら罪忘れてないか?と問いかけています。

 

マルコの死が告白される

ライナーが、104期生のマルコを殺害したと語りました。その中で、マルコの最後の言葉「話し合っていないじゃないか」という言葉が響いてきますね。マルコは最後まで話し合おうとしていた。

そしてこのセリフが巡り巡って、話し合いの場が生まれたのが今回の感動ポイント。ちなみにこのセリフはベルトルトの心理にも強く影響していまいた。

参考動画「ベルトルトの徹底解説

 

ジャンの妄想と窓

進撃の巨人では「窓」が妄想と現実の境目(境界線)になっている。理想の世界は「理想的な世界」が窓の内側に描かれている。今回も、ジャンは窓の外(建物の外)に出ていって、現実と向き合う。実はこれ、過去にも同様の描写があります。巨人の力を制御できず、夢の中にいたエレンをアルミンが起こすシーンですね。

 

また、ハンジの言葉をきっかけにジャンやミカサに亡霊を見えたシーンにおいても、窓は割れ、外と内の区別がなくなりました。つまり、窓を介した

  • 内側:理想
  • 外側:現実

状態だったが、窓が割れ、侵入してきたということかもしれません。

 

「シチュー」のシーンに隠された秘密

諫山先生が漫画を書くにあたって影響を受けている「フード理論」を知っていますか?福田里香さんが提唱した 「フード(食事)を通じて、作品が分かる」という理論です。

フード理論3原則は以下の通り。

  1. 善人はフードを美味しそうに食べる
  2. 正体不明者はフードを食べない
  3. 悪人はフードを粗末に扱う

 

さらに、「仲間は同じ釜の飯を食う」という話もあります。同じ釜の飯を食うとは、毒物が入っていない ・腹の底を見せ合うという意味につながり、信頼関係を示しています。マガトたちも仲間になったという意味ですね

 

腹の底を見せないイェレナ

フード理論では、「正体不明者はフードを食べない」という話もあります。今回、実はマーレ人だったことが判明したイェレナ。食卓を囲んでいるけれども、腹の底は見せていません。みんな器を手にとっているけど、イェレナだけ手を付けようとしていないんですね(読み返してみてください)これは「正体不明者」であり、「同じ志を共にする仲間ではない」という意味です。

その他、フード理論的な描写としては、

  • ジャンがシチューをこぼしていない(善人)
  • 人に先に与えるハンジ(聖人)
  • ジャンのおかわり(生きるエネルギー?)

などが見受けられます。気になった方はYoutube動画をチェックしてみてくださいね。

フード理論に関しては、下記の書籍をどうぞ

 

マガトがガビに手を触れられない理由

実はマガトはガビを大切に思っています。パラディ島に上陸した時に、ガビを抱きしめるシーンがありました。そのときに注目なのは呼び方です。ガビと呼ぶ時は

  • 感情的
  • 一人間として接している
  • 親子のような愛情

という感じ。

 

一方でブラウンと呼ぶときは、

  • 理性的
  • 上司と部下として接している
  • 悪魔の末裔とマーレ人の線引き

という違いがあります。

 

幼少期から見てきていて、自身の子供のような存在&人間と知っている。 一方で、マーレ人とエルディア人(悪魔の末裔)という関係で接する必要性があることもマガトは把握しています。

それでは、今回マガトがガビに手を触れない理由はなにか?何故手を伸ばせなかったのか?何を考えていたのか?

 

3つほど理由があるかなと思います。

1つ目は、ガビがパラディ島で過ごしたことで、島の悪魔に対する感情が変わったことに驚いている。

2つ目は自分の行動を振り返る 「悪魔・正義」「敵・味方」みたいな言い争いをしてきた自分と、ガビを対象的に見ている。心の声を代弁するなら「オレは何をやっていたんだ、オレは正しいのか…」という感じ。

3つ目は自分には資格がないと思っている。悪魔打倒、さらには自分たちの利益のために、何も知らない子供を育てて利用してきたのはマガト自身。

「ガビが殴られたのは自分たち大人の責任でもある」

「なんて言葉をかけるべきなのだろう」

「自分はどちら側の立場で声かけるのだろう」

そんなモノローグが聞こえてきそうです。

 

裁いてほしいライナー

ライナーの罪の告白のシーン。

「マルコを殺したのはオレだ」と語り始めますが、ここでのちょっとおかしな点が2つあります。

1つ目は妙に詳細に語る点。「マルコに会話を聞かれたから殺した」とだけ語ればいいのに、「オレは空中でマルコを屋根に叩きつけ動けないよう押さえつけている間に…」 「マルコはその場から動けないまま…背後から来た巨人に食われた」と詳細に語ります。

 

2つ目は話が一段落した後も語る点。ライナーの発言後に、ジャン、ハンジが「そうだ、話し合いをしよう!」と言って話が一旦終わりかけます。ここで話を終わらせられたのに、その後もライナーは語り続けます。

それは何故か?進撃の巨人23巻99話の「自殺した開拓地のおじさん」の心境だと思うのです。つまり、「許してほしいのではなく、裁いてほしい」という気持ち。このライナーの気持ちに注目するとこの告白がより一層深く感じられます。

 

32巻127話『終末の夜』
128話『裏切り者』
129話『懐古』
130話『人類の夜明け』

コメントはご自由にどうぞ!